「簡易局の未来は明るい」全簡連・全簡協総会

2025.07.11

 全国簡易郵便局連合会と(一社)全国簡易郵便局協会は2025(令和7)年度総会を6月7・8日に東京都内で開催した。全簡連総会で山口博文会長は「簡易局の未来は明るい」と強調した。来賓の鈴木弘幸日本郵便簡易郵便局企画室長、いんどう周作全簡連相談役が励ました。

急ピッチで改革進む 日本郵便簡易局PT


76年の簡易局史に光が差す 山口博文全簡連会長

 日本郵便に昨年、簡易局プロジェクトチームが立ち上げられた。今年1月から3月までは、全国の支社単位で会社幹部と簡易局長との意見交換会が昨年に続いて、1会場10名程度で行われた。1月からは全簡連理事会との意見交換会もスタートした。「手数料検討会」と「ガバナンス検討会」も立ち上がった。
急ピッチで改革が進められ、ここまで簡易局に光が当たるのは、76年の簡易局の歴史の中で初めてではないか。
 昨年から会社の役員や部長・課長の皆さんが全国の簡易局を回られ、現状を見ていただいた。特に簡易局はアナログの作業がほとんどで現場の皆さんも大変困っている。職場環境の改善、デジタル化の推進は必須だ。
 タブレット型PCがJPPC2の後継機として配備される。メールシステムの移行や秋からは無線LANの工事に取りかかる。今後、貯金・保険の営業などで活用でき、郵便についてもさまざま検討されている。
 新たな時代に向け、会社と力を合わせて改革に取り組んでいきたい。「簡易局の未来は明るい」と期待している。

課題改善へガバナンス強化 千田哲也日本郵便前社長(鈴木室長代読)
 日頃から地域のお客さまに対して丁寧にご対応いただき、郵便局ネットワークの最前線で支えていただいて深く感謝申し上げたい。
 持続的な成長のために、組織風土改革を進めている。フロントラインと会社のコミュニケーションの強化に取り組む中、簡易局長の皆さまと意見交換会を開催し、私も今年2月に東北・四国支社エリアの意見交換会に出席する中、まだまだ簡易局の課題改善が不十分であったと感じた。
 簡易局PTでは、簡易局長の皆さまが将来にわたって安心して受託していただけるよう課題を洗い出し、ガバナンス強化などのテーマごとにアクションプランを策定の上、改善に向けて取り組んでいる。引き続き、皆さまとコミュニケーションを図りながら進めていきたい。
 簡易局はユニバーサルサービスの一翼を担っており、なくてはならない重要なチャネル。過疎化が進む地域にとって、郵便局、簡易局はインフラを支える最後の砦と言っても過言ではない。
 今後もお客さまに愛され、地域にとって、なくてはならない簡易局であり続けることを目指し、会社もサポートしていきたい。

〝安心の拠点〟簡易局守る いんどう周作全簡連相談役
 全簡連の相談役を今年1月から務めさせていただいている。どうぞ、よろしくお願い申し上げます。
 皆さんご承知の通り、郵政、郵便局を巡る環境は本当に大変な時期を迎えている。瀬戸際に来ている郵政、郵便局の在り方を180度転換しなければいけない。転換といっても、元に戻すと言っているわけではない。
 郵便局は地域のために2万4000の拠点がある。郵政三事業だけでなく、これからの人口減少、高齢社会で地域の暮らしを守る拠点として、郵便局を活用していくビジネスをやっていただきたい。
 そのために、地域のことを郵便局の仕事にすると法律に書いて、地域の人がそのサービスを求めているのであれば、郵便局に財政支援措置をして地域の暮らしを守り、地域の人たちが安心して、その地域で暮らせるような郵便局を創らなければいけないということで、法案が議員立法という形で動いてきた。
 地域のためになる、地域の拠点としての簡易局を皆さまと共にしっかりと築いていきたい。引き続き、ご支援を賜ればありがたい思いだ。全簡連のますますのご発展と、今日お集まりの皆さまのご健康とご多幸をお祈り申し上げたい。