インタビュー 全国簡易郵便局連合会 佐藤秀樹副会長

2022.10.16

 簡易局の減少に歯止めが掛からない。今年7月末段階での局数は3632。一時閉鎖は500局を超える。全国簡易郵便局連合会の佐藤秀樹副会長(東北地方簡連副会長・青森県簡連会長/桜川)は「簡易局はお客さまの寄り合いどころ。特に若年層に簡易局という職場の魅力をPRしていきたい」と意欲を示す。

若年層に簡易局の魅力PR

 ――二次元コードによるキャッシュレス決済が始まりました。
 佐藤副会長 時代に合わせ、こういった新しいことに取り組む姿勢が大事だ。これまで、キャッシュレス決済の推進を会社と会員の皆さまに訴え続けてきた成果だと思う。希望する簡易局がなかなか伸びていないのが現状だが、簡易局の発展につながるということをさらに訴えていきたい。

 ――全簡連で取り組まれていることは。
 佐藤副会長 業務防犯部会を担当し、犯罪のない明るい職場づくりを目指している。前任時も本部役員を務めさせていただいたが、新型コロナの感染拡大などにより、会務が停滞してしまった。会員の皆さまにご迷惑をかけるような事態は、あってはならない。各地方の会員の皆さまの代表として、簡易局の発展のために役務を全うすることが、我々の使命と改めて決意している。

 ――減少傾向が続く簡易局の現状をどのように思われますか。
 佐藤副会長 簡易局の減少は青森県でも同様だが、受託希望者の大半は「地元住民の利便性向上と、お客さまに愛される簡易局を目指す」と話される。まさに、簡易局はお客さまの寄り合いどころだ。世襲のみならず、一般の特に若年層に簡易局という職場の魅力を広くPRしていきたい。
 一方、県内で一昨年犯罪が発生してしまった。犯罪ゼロを毎年毎年、会員に訴え続け、積み上げてきた地域の信頼が崩れてしまった。原因や対応策を検証・実践し、犯罪なしを繰り返し訴えていく。

 ――簡易局を受託されたきっかけは。
 佐藤副会長 私の局は約1700戸の団地内唯一の金融機関。この団地に住む母が病気がちになり、20年勤めた森林組合を退職して2004(平成16)年から受託者となった。
 この地域は青森市有数の桜の名所として知られる。春の祭りは3年連続中止となり、来年こそはと地元商店会共々期待するところだが、夏には「子どもねぶた」の運行が3年ぶりに行われ、私の局も協賛した。ここ3年は市のプレミアム付商品券を直営局と共に販売している。今後も簡易局の発展へ一心不乱に取り組んでいきたい。