いよいよ水素燃料電池車導入! 日本郵便・日本郵便輸送

2024.01.02

 日本郵便と日本郵便輸送は11月30日、いよいよ水素を燃料とする燃料電池小型トラック(3㌧)2台の試験走行を開始した。NEDO(国立研究開発法人新エネルギー・産業技術総合開発機構)の研究開発助成事業「グリーンイノベーション基金事業/スマートモビリティ社会の構築」に日本郵便も物流5社、コンビニ3社と共に参画。共同コンソーシアムを組み、水素充てんのエネルギーマネジメントシステムの構築に向け、未来のモビリティを目指していく。

NEDOの助成で実証 未来へトラック燃料も革命

 2台はハブ局である新東京局・東京国際局と東京23区東部エリア(郵便番号10~15)の4便6局宛ての局間を郵便物、ゆうパック、国際郵便物を載せて走行。今年度中に5台まで増やす。1日の走行距離は80㌔㍍ほどだが、日に2往復する可能性もあるため、新東京局と東京国際局から至近距離にある巴商会の新砂水素ステーションで10㌔㌘ほどの水素を5~10分で充てん。
 実証で航続距離(1回の燃料補給での走行距離)や燃費等を検証し、東部エリアの次に23区全域、さらには他府県のハブ局間の走行も計画している。
 日本郵便と日本郵便輸送は、日本郵政グループが掲げる2030(令和12)年度までに19年度比CO2の46%削減達成に向けて、排出量が多い車両部門では、バッテリーが重いEVでは難しかった4㌧、10㌧の大型トラックのカーボンニュートラル化を水素燃料電池車主体に進めていく。

 日本郵便の内田豊己輸送部長は「待望の水素燃料電池トラックの導入。まずは小型の3㌧車で地域内輸送中心にスタートし、コンソーシアム企業の一員として実証で運用面と全体の仕組みを検証し、集積データをNEDOに提供することで未来社会につなげていきたい」と意欲を示した。
 日本郵便輸送の畑勝則取締役は「大型トラックのEV化はバッテリーが大きく重いために進まなかった。幹線輸送や長距離運行は非常に水素燃料が有用性を持つと期待する。水素燃料での供給体制、インフラ、時間の問題等の制約を解決し、実装したい」と語った。
 今回の取り組みを、国定勇人環境大臣政務官は「実質CO2排出ゼロ達成のためには運輸・物流部門が重要な鍵を握るため、ガソリントラックのCO2排出抑制は各国共通の目標。国際社会が最も必要とする課題に対し、意義ある第一歩」と評価する。
 国立研究開発法人産業技術総合研究所の歌川学研究員(工学博士)は「CO2排出量の大きなトラックの水素燃料への転換は持続可能な社会づくりへの大きな貢献」と指摘する。