かんぽ生命 2023(令和5)年3月期 中間決算

2022.12.17

 かんぽ生命の中間決算は減収減益。個人保険の新契約年換算保険料は327億円(前年同期比43.0%増)と増加し、第三分野は今年4月から販売開始した新医療特約の効果もあり29億円(同196.9%増)の増加となった。事業費は2207億円(同284億円増)と増加。日本郵便への委託手数料は694億円(同235億円減)と減少したが、新しいかんぽ営業体制への移行に伴い、人件費が462億円増加した。

新型コロナの保険金支払増加

 連結経常利益は345億円(同1493億円減)を計上した。保険金支払いの増加等や保有契約の減少等に伴い、保険関係損益が441億円(同1144億円減)と減少し、基礎利益は1046億円(同1079億円減)となった。総資産に対する公社債の占有率は70.5%、収益追求資産は10兆5408億円(前期末比6874億円減)で、占有率は16.3%。中期経営計画(2021年度~2025年度)では18~20%程度を目指している。
 連結中間純利益は482億円(前年同期比322億円減)を計上。2023年3月期連結業績予想710億円に対する進捗率は68.0%。2023年3月期の普通配当については1株当たり92円を予定し、46円の中間配当を行う。EV(エンベディッド・バリュー)は海外金利の上昇に伴う外国債券の含み益の減少等により、3兆4297億円(前期末比1892億円減)と減少した。
 かんぽ生命の宮澤仁司常務執行役は「募集フローに対する改善は、モラルリスク対応の改善や動画による注意喚起情報のご説明などで、フロントラインからの意見を基に行っている」と説明した。