新たな一歩へ!地域の人とつながろう 神奈川中若研修会

2024.01.03

 「新たな一歩!考動・挑戦!神奈川中若!」をスローガンに11月18日、第9回神奈川中堅若手研修会がレンブラントホテル海老名で開催された。局長就任後1~4年の新任局長約150名が集結し、8グループに分かれて営業における若年層獲得や地域貢献の在り方等を討議。自らの得意分野も生かしながら楽しく交わり、つながりを継続する中で、局長としての存在感を発揮しながら郵便局の味方を増やす大切さを学び合った。特別講話を行った来賓の野田聖子衆議院議員が「今、日本は1年間に鳥取県が一つなくなるほどの人口減少に見舞われている。郵便局の魂である〝公〟を生かす社会を創りたい」などと語った。

野田聖子議員 人口減少に郵便局の〝公〟の力を

 細谷勝利関東会理事(神奈川県局長会連絡協議会議長)
「郵便局の新たな利活用を推進する議員連盟」(山口俊一会長)で改正郵政民営化法を見直そうと動かれている。地域のお客さまの声を聞き、地区会や県連等に届けてほしい。

 お願いしたい活動は①防犯②窓口営業③地域貢献④総合政策――の4点だ。任された地域で局長として存在感を発揮し続けていただくことが明日の郵政事業を築く礎となる。社員とも信頼関係を築くこと。心一つに、郵政事業をリードできる人材になっていただきたい。

 串田明彦関東会副会長(神奈川県局長会連絡協議会副議長)
 千田哲也社長は異次元的なスピードで改革を考えている。3万人削減に向かう中、今いる人員で局を運営する方策を局長自ら考えなければならない。全特役員として九州地方会佐賀南部地区会と中国地方会岡山県美作地区会を訪問し、2名局が半数の中で収益を上げなければならない方策も討議した。

 1局1局の局長が自らの地域を味方につけるには自分が好きで得意な何かで人とつながること。催しは参加だけでなく、一緒に頑張ることが地域貢献の第一歩だ。

 佐々木健一関東会次長(関東地方郵便局長協会専務理事)
 全特ソフトボール大会で横浜東部地区会が全国制覇を成し遂げられたことは関東会としてもこの上なく喜ばしい。「風通しの良い組織づくり」を目指し、「全特の未来を考えるミーティング」関東版を昨年から実施中。

 要望・提案をいただき、防災士資格取得後に何をすべきかを学ぶ「防災士のフォローアップ研修」や「局長と支社社員の意見交換」を実施した。組織が強くなるにはベテランの力だけでは足りず、中堅若手のパワーが必要だ。

 大竹昇神奈川県中若代表

 研修会の目的は「横のつながり」を創ること。約2万4000の郵便局ネットワークで、人のつながりを増やすほど、仕事や地域課題の解決に必ず結び付く。

綿貫敦夫㊧・渡邊健一㊨県中若代表

 【グループ討議】
 ◎契約されたお客さまに年賀状や暑中見舞いを出し続け、つながりを保つ◎郵便局と取引のないお客さまには郵便差し出し等でつながり、口座開設からお勧め◎子ども連れにはミニプレゼント◎地元サッカーチーム等のコーチを務める◎局周店舗の活用◎「来なくても大丈夫」と言われても参加し、回数を重ねる◎公園清掃活動参加◎「防災士の資格を持ちますが、お役に立てませんか」とアプローチ、などの意見が出ていた。

野田聖子議員 幸せの発信拠点に


 【特別講話】 野田聖子衆議院議員 

 郵政事業が民営化されて16年が経過した。郵政大臣も、総務大臣も経験させていただいた私として、今後も郵政事業を見守りたい熱い思いを持っているが、ふと振り返ると、本当にこのままでよいのか、と思う時がある。
 当時の郵政事業は旧国鉄とは異なり、黒字で三事業の一体感もあり、国家公務員でも自分たちの給料を捻出できる強い組織だった。
 そうした中で断行された民営化だったが、結果的に郵政事業は行き詰まっていると思う。皆さんも「このままではおかしい」と思ったら声を上げてほしい。民営化時には全特解体に近い人事の動き等々もあり、郵便局を良くしてきたメインプレーヤーの全特が今は会社に遠慮しているようにも見える。
 これからの日本を考えた時、現状の経営形態で良いのかを立ち止まって考える時が来ている。国営や公社に戻すことはできないけれど、郵便局の人気は局長と社員の皆さんが地域の方々と触れ合いながらつくりだしてきた。原点回帰してもらいたい。
 今、日本は1年間に鳥取県が一つなくなるほどの「人口減少」に見舞われ、全ての政策が後手後手に回っている。信頼のもと、小銭を4メガバンク総額より集めていた郵便局。ゆうちょアプリも子育て支援策とのひも付けや、ご高齢者が使いやすいアプリなどで、もう一度国民の郵便局になっていただきたい。
 郵便局の魂である〝公〟を生かせる社会を創りたい。私は郵政民営化反対で離党し、復党後に「消費者庁」と「こども家庭庁」の二つの役所を創設した。子どもがいなくなる危機にブレーキをかけるための柱を打ち立てた。
 かつて子どもの味方で、最初に貯金は皆、郵便局だった。未来のお客さまとなる子どもたちの居場所や、おじいさんやおばあさんを守る拠点として、力を合わせ、郵便局を訪れる方々をハッピーにしていただきたい。