自治体との包括連携、7割が目前
日本郵便と自治体の包括連携がまもなく全国平均で7割を達成する。10月末までに、全国1741市町村の68.1%に当たる1186の自治体と包括連携協定を締結。すでに100%を達成している北海道支社(及川裕之支社長)に続き、東北支社(小野木喜惠子支社長)が94.7%、信越支社(菊地元支社長)が94.4%と制覇しそうな勢いで、関東支社(武部繁樹支社長)が88.7%、北陸支社(加納聡支社長)が88.2%と9割に届く気配だ。各地の締結式では自治体の首長から郵便局へ期待の声が上がっている。
包括連携着々と、都心部も動く
日本郵便と自治体との包括連携協定は3月末時に全国平均5割を超えたばかりだが、7カ月後の10月末におおよそ7割。南関東支社(一木美穂支社長)も81.7%、中国支社(茂木孝之支社長)も81.3%と8割を超えた。
地方創生の観点では難しい立場の東京支社(樋口良行支社長)も11月2日、八王子市に次いで2番目となる昭島市との締結を実現。各支社とも締結を機に、どう共創の中身を煮詰めて実行していくか、支社と局長との連携手腕が注目される。
現在、近畿支社(小方憲治支社長)が50・0%、四国支社(安達章支社長)は49・5%と今年度、急速な伸びを示した。東海支社(中井克紀支社長)と沖縄支社(久田雅嗣支社長)も動いている。
10月22日に開催された熊本県益城町と九州支社(豊田康光支社長)の包括連携締結式で、西村博則町長は「熊本地震の記録史を発行し、熊日出版文化賞を受賞した。被災を支援いただいた郵便局や全国の方々への恩返し。郵便局との連携で町民は安心・安全できる」と感謝の意を表した。
同支社熊本県本部の立石和人本部長は「締結を機に全国の郵便局ネットワークを生かし、地域経済活性化にさらに貢献したい」と意欲を示した。山本広文副主幹統括局長(惣領/熊本県中部)は「局長の防災士資格を生かし、町民の安心安全に貢献したい」と決意表明した。
昭島市との締結式で矢澤和成統括局長(国立天神下/多摩西部)は「協定を結ぶことで市の発展に協力することができ、ありがたい気持ちでいっぱい。住みやすく災害に強い街づくりを進めたい」と述べた。
11月2日には、関東支社と山梨県昭和町も締結。塩澤浩町長は「見守り活動や防災、道路損傷など幅広い分野での連携は大変心強い」と強調。全特理事で関東地方会長の三神一朗主幹統括局長(昭和/山梨県西部)は「暮らし全般について町民の皆さまを支えていく」と意気込みを見せた。同支社は千葉県鋸南町とも協定を結んだ。
10月前後に、東北支社は青森県八戸市、秋田県美郷町、宮城県山元町、福島県浪江長、東海支社は愛知県知立市、近畿支社は奈良県の御杖村・天川村、兵庫県養父市、九州支社は福岡県の篠栗町・志免町、長崎県の佐世保市・西海市、鹿児島県阿久根市と締結した。