織田恭平全特理事インタビュー「うわべではない〝心の中計〟望む」
――全特の専門委員会では何をご担当されていらっしゃいますか。
織田理事 旧集配センターマネジメント統合専門委員会、置局・局舎専門委員会、防災PTを担当している。集配再編は郵便物数が減少する中、サービスを低下させずに効率的な配達ネットワークを作ることが目的だと思う。民営化から5年で、郵便局会社と郵便事業会社が合併し、集配センターマネジメント統合が開始され、集配センターの管理業務の負担が増していく中、地域の方々との距離はますます広がっていったと感じている。週に数回は、受持ち局の副部長が派遣されているが、副部長が到着するのは、社員が配達に出発したあとであり、夕方近くになっているところもある。このような実態を踏まえ、ベストな形を検討していただきたい。
対話の積み重ねが現場力の基盤
――近畿地方会は地区会数が最も多いですが、若手局長の育成等含めて総合力を出すためには。
織田理事 37地区会のうち17地区会が新任の会長である。地域の環境が大きく異なる中で、同じ方向に向いて進んでいくためには工夫が必要。地区会の実情や立場をまずは共有できるよう近畿地方会の三役で手分けして各地区会の役員会等に参加し、対話を重ねている。積み重ねが団結力の基礎になると思っている。また、中堅・若手局長は失敗を恐れず、自らができる地域貢献をどんどんやっていただきたい。近年はコミュニケーションを取る場も少なくなったが、中堅・若手局長をベテラン局長が支える組織とすることを続けていきたい。
――地域貢献の横展開や現場のアイデア発掘や支社との連携は。
織田理事 各地方会の地域貢献施策の好事例が、全特NETで見ることができるように順々に掲載されている。地域貢献の良いアイデアは現場から生まれてくる。会社も支社、本社の連携がとれるようになってきたと感じている。
――社長に会社出身の方がなられたことも影響しているのでしょうか。
織田理事 それも大きいと思う。根岸一行日本郵政社長は前東海支社長、小池信也日本郵便社長は前近畿支社長。特に、小池社長は近畿支社長であったため、親近感があり千載一遇のチャンスであると思っている。年賀状のCMを見た局長から「配達している社員役は、小池社長じゃありませんか?」とラインが来て「ほんまや!」と驚いたが、一緒に頑張ろうとされる社長らしいとも思った。支社長時代には、よく「ゲンジン」(現場の人の意)と皆にメッセージを送り、「現場にいる人を見なければいけない」と多くの郵便局を回っていただいた。
――郵便局ネットワーク全体で収益を確保するためには。次期中期経営計画に期待されることを。
織田理事 今までの経営は、数字が優先されてきたのではないかと思う。約2万4000局の郵便局の“人のいる拠点〟としての強み、そしてお客さまが手紙や荷物に込められた〝人の想いを踏まえたアイデアを掘り起こし、収益につなぐ構造にしていただきたいと思う。
過去の中計は、現場で働く社員にとって、わかりにくいものであったと思う。経営は会社が行うものであるが、計画に従って動くのは第一線の社員。根底にある方向性が見え、「そこに向かわなければいけない」と社員が納得できれば厳しい中でも踏ん張れる。うわべだけの説明ではない、〝心の中計〟をお願いしたい。
――「郵政民営化法等の一部を改正する法律案」については。
織田会長 地域の公的な拠点として郵便局を活用することは、国土と国民を守ることに繋がる。郵便局の公的サービスの提供を担保する法案の成立は必須だ。また、三事業がバラバラに動くような状況では、郵便局ネットワークの維持、ユニバーサルサービス提供も難しい、附則に記された3社体制を早期に検討いただくためにも一日も早い法案成立を願いたい。