インタビュー 東京都簡易郵便局連合会 原島二三和会長

2024.04.28

 東京都簡易郵便局連合会の原島二三和会長(関東簡連理事/日原)に、簡易局の存在価値や後継者問題についてご意見を伺った。

〝あまねく場所に〟簡易局は必要

 ――東京には簡易局が何局あるのですか。
 原島会長 奥多摩町にある私の局と板橋区の高島平、東村山市の青葉東、島しょの大島と母島の計5局。局の形態も悩みも全く違うが、互いによく連絡を取り合うようにしている。

 ――簡易局の課題と思われることは。
 原島会長 1990(平成2)年に受託したが、お客さまは年々減ってきている。わざわざ窓口に来なくてもスマホで取り扱えるサービスが多くなり、お客さまの利便性を考えれば良いことだが、簡易局とすれば窓口に来ていただかないと厳しい現状がある。また、補助者の確保も大変。どこも人材不足だ。

 ――地域貢献の活動については。
 原島会長 局周辺に鍾乳洞や釣り場などがあり、地元の観光事業の事務局長のほか、民生委員も務めている。これまでも、町の委員などいろいろな役目をやらせていただいたが、業務になるべく支障のないような形で、できる範囲で地域に貢献できればと思っている。
 お客さまは顔見知りの方ばかりなので、局に来たついでに何か困ったことがあれば、業務以外でも相談に乗ることが多い。そのつながりが一番大事なことだと思う。高齢化や過疎化が進む中だからこそ、〝あまねく場所に〟との理念の簡易局は必要だ。お客さまに喜ばれる簡易局でありたいと願っている。