フィンランド サンタさん能登へ

2025.01.09

 フィンランド北部、北極圏のロヴァニエミ市にあるサンタクロース村から、日本の子どもたちからの手紙に応じてサンタさんがはるばると来日し、12月13日から15日までの3日間、石川県金沢市や七尾市などの各所を訪れ、大地震や豪雨で被災した子どもたちを励まし、笑顔を届けた。日本・フィンランドサンタクロース協会(宮田仁美代表理事)と日本郵便が主催し、実現。サンタさんから手紙や贈り物が各家庭に届けられる「サンタさんからの手紙」は20年以上、約2万4000の郵便局窓口で受け付けているが、心と心をつなぐ温かな手紙文化継承の思いを共有する全国郵便局長会(末武晃会長)もサンタさんの被災地訪問に賛同し、応援した。

被災地の子どもたちに笑顔を届ける

 

 今回、サンタさんと妖精トント(サンタを手伝うお姉さん)ら一行は石川県出発前に大手町にある日本郵政グループ本社・前島ホールに立ち寄り、集まった近隣保育園の園児らからほほ笑ましい歓迎を受けた。
 ふさふさの銀髪ひげが風格を醸し出す堂々たるサンタさんの姿に、子どもたちは緊張したまなざしでおっかなびっくり。恐る恐る近づきながらそっと手を差し出し、握手と一言あいさつを交わすと顔をほころばせ、瞳を輝かせた。
 「サンタさん、ありがとう。あしたもがんばってね」など、園児らの手紙にサンタさんは「ありがとう。今、いただいたお手紙は今晩一枚ずつ読むからね」と通訳を通じ、伝えた。ぽすくまと一緒に駆け付けた日本郵便の千田哲也社長は「たくさんの子どもたちに元気を贈ってください」と願いを込めた。

手紙で育む「生きる力」と「温かな心」


 サンタさん一行は13日中にJR金沢駅コンコースに到着時も大歓迎を受けた(写真上)。北陸支社の宇野憲二主幹統括局長(三方)は「能登の子どもたちを元気づけていただけることに感謝申し上げたい」と話していた。(以下の写真は日本郵便提供)
 
 翌14日には七尾市にある「のとじま水族館」を訪問(写真左上)。七尾市の茶谷義隆市長が感謝の意を表した。「金沢駅東もてなしドーム地下広場」(写真右上)では手紙ワークショップやミニコンサート、折り紙を使ったリースやオリジナル缶バッジ作りや能登地場産品販売のブースをそれぞれ激励し、児童養護施設「林鐘園」でも児童らを励ました。

 15日は「ホテル日航金沢」で能登の子どもたちを招待し、記念撮影やクリスマスパーティーを行い、DVD「サンタ郵便局」「小人たちの秘密」を上映(写真上)。
 「いしかわ動物園」では能美市の井出敏朗市長からも歓迎を受け、最後に「金沢城公園」を訪問(写真下)。行く先々で多くの子どもたちにプレゼントを贈り、会話も交わしながら励まし、〝温かな心〟を贈った。