デジタル整備に郵便局の活用を

2022.04.17

 柘植芳文参議院議員は3月9日の参議院本会議で代表質問に登壇し、「デジタル納税の環境整備と併せてデジタルに不慣れな方への支援を図るためには地域に根差し、全国津々浦々に配備される郵便局等の活用も不可欠だ」と指摘。金子恭之総務大臣が「誰一人取り残さないデジタル社会の実現に向け、地域の重要な生活インフラである郵便局に積極的な役割を果たしていただくことは大変有意義だ」と答弁した。

柘植議員が金子大臣に代表質問

 参議院本会議の代表質問に立った柘植参議院議員は冒頭、「ロシアによるウクライナへの侵略において、一方的な現状変更の試みに強く抗議をする。全く許すことができない暴挙。政府も、国際社会と連携協力し、安全保障への脅威に対処することを強く求める」と発言。
 一方、「2年を超える新型コロナとの闘いは、保健行政等で住民と直接対応する地方自治体が最前線となり、地域の状況に応じた対応に奔走し、国が全力で支える形で進んできた。自治体が担う役割はますます大きく、かつ重要となっている。都道府県や市区町村はコロナ禍を乗り切ったとしても、蓄積してきた財源等は使い切ってしまうと、コロナ後の運営に不安を抱えている自治体が大半だ。2022(令和4)年度の地方税と地方交付全等から見て対処していくための財源的措置、コロナ後を見据えた地方財政の展望を説明願いたい」と求めた。

 「成長と分配の好循環による持続可能な経済を実現する要となるのが分配戦略。コロナによる経済の影響を最小限にとどめるためには飲食業、観光業、輸送業など厳しい状況にある業種等を守り抜くことが大切だが、同時に、リモート勤務の増加などを受けて業績を上方修正した業種に経済を前に進めてもらわなければならない。事実、首都圏等でマンション価格が上昇し、バブル期以来の不動産価格になっている。経済の実態と乖離した不動産市場になることは避けなければならないが、リモート勤務等で新たな買い替え需要を後押しすることは経済活性化からより生活にマッチした居住空間の確保の視点からも極めて有意義。今回の住宅ローン控除の改正は控除率を0.7%引き下げる一方、控除額を引くことができなかった中低所得者にも配慮」と指摘。

柘植議員 デジタルに慣れない方の支援を郵便局が

 さらに「確定申告もe-Taxを活用し、税務署ではなく、デジタルでの提出がお願いされている。新しい生活様式実現のために国税のみならず、地方税もわざわざ出向かなくても納税できる環境は毎年整備が進んでいる。地方税で納税環境のデジタル化を進めていくことは重要だが、デジタル化に不慣れな高齢者の方や障がいのある方、離島等で通信インフラが十分に整備されていない地域にお住まいの方もいらっしゃる。昨年9月に立ち上げられたデジタル庁も誰一人取り残さないデジタル社会の実現を目指している」と強調した。
 「デジタル納税の環境整備と併せてデジタルに不慣れな方への支援を図るためには、地域に根差し、全国津々浦々に配備されている郵便局等の活用も不可欠と考えるが、この点を伺いたい」とただした。

金子大臣 誰一人取り残さない郵便局の役割に期待

 金子総務大臣は「自治体が財政の心配なきよう積極的にコロナ対応に取り組めるよう、ほとんどの事業を全額国費により措置してきている。22年度の地方財政計画は、自治体が重要課題に取り組みつつ行政サービスを安定的に提供できるよう、必要な一般財源総額を確保。自治体の安定的な財政運営の観点から最大限の対応ができ、地方6団体からも評価をいただいた」と述べた。
 「今般、国税と同様、法人事業税も一定の賃上げを行った外形標準課税の対象法人に対し税負担を軽減する。総務省は地方団体を通じ、この税制改正の趣旨を広く周知を図る。住宅ローン控除は、今回の税制改正は控除率や個人住民税の控除限度額の見直しを行う一方、新築住宅などは控除期間を10年から13年に延長する措置を講じる」と語った。

 「デジタルに不慣れな方への支援のための郵便局の活用を質問いただいた。郵便局はデジタルに不慣れな高齢者などに向けて、例えば、使いやすい端末を活用した見守りサービスの提供などの取り組みを開始されている。このように誰一人取り残さないデジタル社会の実現に向けて、地域の重要な生活インフラである郵便局に積極的な役割を果たしていただくことは大変有意義と認識している。総務省としても実証事業などを通じ、郵便局の取り組みをしっかり支援してまいりたい」と総括した。