ゆうちょ銀行 2022年3月期第1四半期決算
2021.10.07
ゆうちょ銀行の第1四半期決算は増収増益。連結粗利益は3991億円(前年同期比934億円増)を計上した。
市場の落ち着きにより増益
その大半を占める資金利益は、国内の低金利環境は続いているものの、外国証券利息の増加を主因に、3230億円(同1296億円増)となった。役務取引等利益は323億円(同4億円増)。単体の内訳は為替・決済関連手数料が211億円(同1億円増)、ATM関連手数料が52億円(同3億円増)。投資信託関連手数料はほぼ横ばい。
販売額は453億円(同26億円減)だが、つみたてNISAの増加等で販売件数が101万2000件(同17万7000件増)となった。つみたてNISA稼働口座数は6月末時に14万口座、通帳アプリ登録口座数は同じく6月末時に336万口座(3月末から52万口座増)となった。
単体の営業経費は2521億円(前年同期比2億円減)と、やや改善。新規採用の抑制に伴う社員数の減少を主因に、人件費は287億円(同5億円減)。
連結業務純益は1461億円(同934億円増)、経常利益は1626億円(同1206億円増)となり、親会社株主純利益は1208億円(同875億円増)となった。ROE(企業の収益性判断の指標)は5.26%(同3.79%増)と改善した。
ゆうちょ銀行の今井健一財務部長は「外国証券利息の増加は、保有する投資信託に係る収益の増加による部分が大きい。前年同期は市場の混乱により、収益認識できない分配金が増加したが、今期は市場に落ち着きが見られるため、分配金の収益認識ができた。投資信託の販売については現段階でトレンドを判断するのは早い。販売件数の増加はつみたてNISAの増加によるもの」と述べた。