「生きる!地域と」 大阪府河内長野市 河内南部地区×長野高 産学連携授業

2025.11.22

 郵便局の将来像を高校生と共に考えていく〝産学連携〟の授業が、大阪府河内南部地区連絡会(生田和久統括局長/富田林若松一)と府立長野高等学校(藤原和美校長)で今年9月からスタートした。〝若い力で河内長野市を元気に〟との思いで同校との連携を進める大畑忠彦局長(南河内金剛部会長/狭山駅前)に話を伺った。(吉田正弘)

1年半かけ〝郵便局の新しい形〟創造

 長野高校の1年生を対象にした「総合探究グローカル」授業は、生徒たちが2年生の終了を迎える2027(令和9)年2月までの約1年半をかけて複数の地元企業と行うもの。企業側がやってもらいたいことは何か、自分たちに何ができるか、現状を把握し、実験やディスカッションを重ねて、数値化した改善案を取りまとめて最終発表を目指していく。
 大畑局長は「9月25日には1年生全員の前でプレゼンテーションを行い、環境に配慮した郵便局を紹介するなど日本郵便のさまざまなSDGsの取り組みなども話した。近畿支社(三苫倫理支社長)の協力もいただき、生徒たちと年齢も近い若手社員を中心に進めていきたい」と意気込む。

大畑局長㊧と青木局長

 今回の授業に取り組むのは、河内長野美加の台局の青木大治局長、狭山大野台局(井上高宏局長)の山下まおさん、千代田局(長野明子局長)の高岡美月さん、河内長野野作局(畠山耕一局長)の松並秋桜さん、近畿支社人事部の瀧川紀子係長、脇萌々香さん。同校出身者も2人参加している。
 授業の進行について同校担当者からは「全て郵便局さんにお任せしたい」と信頼が寄せられ、その上で「最近の高校生は、なかなか自分で考えることをしない。期待するようなものが出てこないかもしれない」との懸念も打ち明けられている。

授業を担当する皆さん

 大畑局長は「この授業には、正解も間違いもない。一緒になって企業課題や地域課題を考えていきたい。地元の間伐材を使ったログハウスのような局舎など、河内長野だからこそ、河内長野でしかできない郵便局のサービスや商品、ユニークでおもろい、ワクワクする郵便局を考えてほしい」と心待ちにする。
 郵便局と学校が一体となって地域を盛り上げる新たな形は、各地への広がりも期待される。