レジリエンスフォーラム第3次提言

2023.08.18

 全国郵便局長会の末武晃会長も発起人の一人となっている「ニューレジリエンスフォーラム」が7月24日、岸田総理に第3次提言「国民の命と生活を守るため緊急事態に即応できる法整備を」を提出した。

〝災害拠点〟の郵便局に期待

 第3次提言は、内閣感染症危機管理統括庁を立ち上げた中に、自然災害の部分が抜けた問題点を指摘。同日行われた記者会見で、河田惠昭共同代表(関西大学特任教授)は「医療界という世界はあっても、防災界という世界はない。対象の多くは自治体だ」と強調した。
 郵湧新報の「自然災害に強い社会をつくるために郵便局に何を期待されるか」との質問に対し、横倉義武共同代表(日本医師会名誉会長)は「全国にネットワークを持ち、広範囲の災害時の連絡や物資の輸送等々大変期待をしている」と述べ、河田共同代表は「約1万2000人の防災士資格を持つ郵便局長に活躍いただきたい」と期待を寄せた。
 松本尚企画委員長(衆議院議員)は「エリマネ局長の方々と意見交換した際、郵便局は災害拠点として理解を得られやすいと提案した。半官半民のような郵便局は営利企業とは基盤が異なる」と語った。
 一方、第3次提言について、日本防災士会の浦野修会長は「自然災害に緊急事態条項がないために、対応が後手になっている。法律で筋が通る形をつくらなければ対応できない」と話している。