震災乗り越え、商店など兼業 福島県・岩子簡易局

2023.02.19

 福島県相馬市で経営する商店には、日用品から食品・飲料、雑貨などがずらり。その一角で岩子簡易局を営む横山和洋局長。朝6時から夜7時まで、妻の文子さんと二人三脚で切り盛りをしている。

全壊状態から5カ月後に再開

 2007(平成19)年に義父から受け継いで受託した。日本百景の松川浦に近いため、以前は観光客も多く、釣具や餌なども販売していたが、東日本大震災を機に一変。床下2㍍の浸水で全壊状態となり、周囲に十数軒あった旅館は3軒になり、観光客も激減した。
 「震災当時は消防団として避難誘導に当たっていた。5カ月後にようやく局を再開できた」と顔をほころばす。現在は商店の他に釣り船の営業等も行う多忙の中、局業務に全力で励み、今年度の全簡連個人表彰を受賞した。
 横山局長は「地元の方と絆を結び、頼りにされる局を目指していきたい」と意気軒高だ。