インタビュー JPビズメール 山本満幸社長

2022.12.27

 2006(平成18)年に日本郵政公社と三菱UFJ信託銀行の合弁企業として発足し、ダイレクトメールやビジネス文書等の企画から差出までを提供しているJPビズメール㈱。国内最大級の年間約2億通の郵便物を取り扱う同社で指揮を執る山本満幸社長は「郵便局長を務めた父親の姿から、局長の大変さを肌身で感じてきた。紙媒体が持つ表現力や到達力など〝訴える力〟は、ウェブよりも見直されている」と強調する。

見直される! 紙媒体の〝訴える力〟

 ――昨年6月に社長に就任され、取り組んでこられたことは。
 山本社長 株主総会の通知などを送付する証券代行業務という事業の基盤があるので、「一歩一歩改善し続け、進歩し続ける」ことの大切さを社員たちに伝え、着実な前進を目指してきた。上場会社の4割強の証券代行業務を取り扱っており、長年蓄積したノウハウは相当なものがある。
 株主総会前の5~6月や、自治体業務の4月頃などの繁忙期にはパートの方を数百人募集し、土日も昼夜兼行のフル回転。活気があり、食堂もにぎわって、会社が動いていると感じる。11~12月初旬も中間決算で一つの山だが、それ以外は閑散とする時期もあり、機械を遊ばせないように営業に力を入れている。

 ――社会情勢の変化による影響は。
 山本社長 今年9月に施行された改正会社法により、来年3月以降の株主総会から、資料をウェブサイトで提供することが全ての上場会社で義務化された。数十㌻に及ぶ資料がなくなるため封書が軽くなり、その分の減収が見込まれるが、最近はNISAやiDeCo等の普及もあって個人株主が増えており、送り先が増えるプラス面もある。
 また、デジタル庁を中心に自治体業務の標準化が2025(令和7)年度中を目指して進められており、自治体関係の発送物に関しても間口が広がってチャンスも増えるので、しっかり準備していきたい。

 ――出身や経歴を教えていただけますか。
 山本社長 私は佐渡出身で、郵便局長を務めた父親の姿から、局長の大変さを肌身で感じてきた。郵政省に入ったのも父の影響が大きい。外務省や文部省、宇宙航空研究開発機構(JAXA)に出向し、日本郵便の九州支社長や監査役も務めさせていただいた。郵便自体は世界的にも右肩下がりではあるが、紙媒体が持つ表現力や到達力など〝訴える力〟は、ウェブよりも見直されている。
 好きな英語のことわざに「Every cloud has a silver lining(どんな雲も裏は銀白)」とある。飛行機が雲を突き抜けると、雲の裏側は太陽の光で輝いているように、どんなにつらいことがあってもくじけずに進んでいけば、その先には明るい未来が必ず待っている。この思いを胸に、一つ一つの課題を社員たちと共に乗り越えていきたい。