新春インタビュー 前野耕一 東京地方会副会長

2024.01.27

 東京地方会(須田孝之会長:全特理事/新大久保駅前)の前野耕一副会長(東京東地区会/江東亀戸七)に、なぜ地域貢献が大切なのか、取り組みを伺った。

〝局長の行動〟で郵便局の味方増を

 ――特殊詐欺撲滅へ警察との協定の締結は、東京都内初でしたね。
 前野副会長 地域に寄り添うことで、気軽に何でも相談できる良き郵便局にならなければいけない。
その一環として安心して暮らせるよう各地区の警察とタッグを組み、特殊詐欺防犯チラシを持って局周を訪問している。手渡ししながら「ATMで電話をかけている人を見かけたら、一声掛けてください」などと地域の方々との「共助防犯」でお客さまとのつながりを深くしている。
 人間関係が希薄になった都心でも、声を掛け合うことで孤独な状態を阻止できる。
 オートロックマンションが増えたことにより、我々の訪問を警戒するお客さまも少なくないが、「警察と郵便局のお願いで来ました」と切り出すことで、話を聞いてくださるお客さまも多い。
 清掃活動等も含めて局長の大きな使命は地域貢献。「あなたがいなければ困るから、郵便局がないと困る」と言われるような〝行動〟を局長は実践していくべきだ。

 ――改正郵政民営化法の見直しでは、どの部分を変えてほしいですか。
 前野副会長 地域のため、お客さまの便利さを第一義に考えると、三事業一体が本来の郵便局の姿。三事業一体を目指すには、4社でなく3社体制が必要だと思う。
 全国一律でのサービスだけではなく、その地域に合ったサービスを提供してこそ、お客さまの笑顔と結び付く。ユニバーサルサービスをしっかりと提供するために、地域のライフラインである郵便局を絶対になくしてはならない。