インタビュー 沼袋 浩 北海道地方会副会長

2023.09.28

 北海道地方会(宮島貢全特理事/士別中央通)の沼袋浩副会長(十勝地区会/芽室)は地域貢献と同時に新ビジネス創出に取り組まれている。展望を伺った。

地方創生は官民連携、バス会社も!

 ――北海道警察と広域での特殊詐欺撲滅の取り組みが始まりましたね。
 沼袋副会長 北海道支社(淨土英二支社長)人事部の矢部誠道東地方本部長が企画され、5地区284局で一斉に開始した。局長会としても、ご高齢の方が多い道内の課題解決へ、お役に立ちたい。

 ――地方創生のために必要なこととは。
 沼袋副会長 東京一極集中や、札幌一極集中の地域課題を解決するため、市町村等と連携し、持続可能な新ビジネスを生み出す「地方創生」と、無償でも実践する「地域貢献」は別だが、両方とも郵便局の生命線。
 支社と共に進まなければ実現できない地方創生は今後、自治体だけでなく企業との協業もポイントだ。我々は支社と連携し、現場からアイデアを吸い上げる役を務めてきた。
 9月から網走バスの定期券や回数券の試行販売を網走市内8局で開始した。バス会社との協業はおそらく全国初。配達車両活用の広告ビジネス、郵便局の配達網を活用したコンビニとの買い物支援も検討中だ。
 ただ、アイデア実現にはさまざま壁があり、縛られ過ぎていることが原因で実現できないということであれば、制度の変更も考える必要がある。

 ――人材育成への思いを。
 沼袋副会長 DX化が進んでも、最後は〝人〟。局長を目指す社員を育てるには、昔のままの感覚では魅力を感じてもらえない。伝統は継承しつつも時代に即した形に変革する「不易流行」を目指したい。
 末武晃全特会長の言われる「風通しの良い組織」とは、議論する環境をつくり、決定したことは一緒にやること。人材育成においても重要だ。