かんぽ生命 2023(令和5)年3月期決算

2023.06.15

 かんぽ生命の2023(令和5)年3月期決算は減収減益。個人保険の新契約年換算保険料は658億円(前期比42.7%増)と増加したものの、緩やかな回復にとどまった。第三分野の新契約年換算保険料は新医療特約の効果もあり、前期比約3倍の64億円(同196.3%増)となった。

4月の個人保険の新契約件数は昨年の2倍超

 新型コロナウイルス感染症に係る保険金支払いの増加や保有契約の減少、新しい営業体制の構築に伴う事業費等の増加によって保険関係損益が減少し、基礎利益は1923億円(同2374億円減)。
 ヘッジ付外国債券の売却を進めたことによるキャピタル損益の悪化等もあり、連結経常利益は1175億円(同2385億円減)で、連結当期純利益は976億円(同604億円減)を計上した。
 株主還元では、25年度までの中期経営計画期間中は原則として減配を行わず、増配を目指す。23年3月期の普通配当は当初予想通り1株当たり92円とする。24年3月期の普通配当は1株当たり94円とする予定。
 宮澤仁司常務執行役は「今年4月の個人保険の新契約件数は約4万3000件と、昨年4月の2倍を超えた。課題は多いが、当社の再生に向けて良い兆しが出てきた」と述べた。