国内初、自動運転「レベル4」
2023.06.14
国内で初めて「特定条件下における完全自動運転」を認可された福井県永平寺町で5月28日、全国初となる「レベル4」(補助者なし)の自動運転車両を使った移動サービスの一般向け運行が始まった。
福井県永平寺町で実装スタート
運行は、大本山永平寺門前につながる歩行者と自転車の専用道「永平寺参(まい)ろーど」約6㌔のうち、約2㌔。定員7人の電気自動車3台が、最高時速12㌔、片道を約10分で走る。障害物があれば減速、停止する。
初日は、午前10時の運行開始を待って観光客や地元住民らが自動運転車に乗った。自動運転車に運転手はおらず、発進後、ゆっくりと走り出した。歩行者とすれ違う際には緩やかに減速。乗客からは「スムーズな運転」と満足する感想が聞かれた。利用料は大人が100円、中学生以下は50円となる。
永平寺町は郵便局が受付窓口となって連携し、買い物弱者の足となり、コミュニティーの場にもなる「近助タクシー」(近所で助け合う意を込めたデマンドタクシー)を走らせていた。山王局の鈴木清永局長は「近助タクシーは町民の方々によるドライバー不足という課題もあった。町は以前から近助タクシーを自動運転でもできるようにと検討されている」と話している。