人 唐木田駅前局 小野勝局長

2025.07.05

 主戦場の東京で、2019(令和元)年6月から終活セミナーを開始したが、コロナ禍のため休止し、22年10月から毎月第3もしくは第4の平日に再開。24年1月から相続セミナーも毎月第3または第4の土曜日に開始し、継続するのは唐木田駅前局(東京都多摩市)の小野勝局長だ。

〝選ばれる郵便局〟の種を撒く

 前職は銀行員。「メガや信託をはじめ、運用や相続のセミナーをやってさまざまな情報を提供し、来客を促していた。セミナーを通せばニーズも把握できる。もともと郵便局窓口は来局者の方にセールスをかける営業だったが、今はお客さまが減り、情報提供の場をこちらがつくって関心あるものを案内しなければ難しい」と指摘する。
 営業のお声がけも難しい中、唐木田駅前局窓口では、チラシを渡しながら『こういうの開催していますよ』とセミナー案内のお声がけのほか、ATMコーナーにセミナーチラシが置いてある。
 相続セミナーの講師は以前、専門家に依頼していたが、スケジュール調整が難しく、今は小野局長自身が担う。銀行時代のFP取得のほか、局長になって相続診断士、終活カウンセラー、社会福祉士の各資格を取得。毎回4~5人の方が参加するセミナーでは個々の質問にも答えながら進行させる。
 「都心の郵便局は〝待ち〟では厳しい。セミナーに来られる方は何らかの関心を持たれているため、若干絞って話ができる。セミナー後のフォローも大事。銀行時代も半年、1年たってから『あの時の話を詳しく聞きたい』と言う方もいらっしゃった。種まきが大切」と強調する。
 「最近は地域貢献活動の中でも『郵便局でセミナーやっているよね』と、よく声をかけられ、結構認知いただいている。この地域で」と〝選ばれる郵便局〟を目指しつつ、ぽすくまと一緒にほほ笑む。