インタビュー 川上昌彦 近畿地方会副会長

2023.12.24

 近畿地方会(土田茂樹全特副会長/浜大津)の川上昌彦副会長(兵庫県摂丹地区会/川西向陽台)の思いは、人のぬくもりある地域づくり。そのためにどう動かれているか伺った。

地域の核となる局長の使命

 ――地方創生への思いを。
 川上副会長 兵庫県摂丹地区は宝塚市のような都市部もあれば、城下町の丹波篠山市のような地方もある。丹波の黒豆はブランド品。さや状態の枝豆で出荷すると食感も豊かで人気があり、郵便局も業者の方と連携し、年間約6000個を1局100~200個、ゆうパックで配達する手伝いをしてきた。
 近年は高齢化で生産そのものが大変になる中、郵便局が物流面だけでなく、生産者の方々と連携して生産のお手伝いも一部できればと思う。局も本来業務があるため、全てというわけにはいかないが、少しでも地域を活性化できる仕組みがつくれたらよいと思う。

 ――グループ一体に対する課題とは。
 川上副会長 郵便局は日本郵政グループの〝要〟。郵便局が無くなれば、グループの存続にも関わる。時代の趨勢とはいえ、各種手数料等で各社の考え方がすれ違う等もあり、三事業一体経営が担保される法改正を願う。

 ――人材育成について。
 川上副会長 郵便局長は会社のためだけでなく、地域のために存在する。キャリアアップの一環として捉えるだけでは全うできない。地域貢献の精神や地域への愛情を根底から理解し、それに基づき行動できる局長になってもらいたい。郵便局長は深い使命を持つ仕事であることを伝えていきたい。
 以前は学校や役場、農協等と同様に郵便局が地域で核となる機関だったが、民営化以降、郵便局の魅力は地域の中で下がってしまった。改正法の見直しではそうした部分も考えていただけるとありがたい。