共創の芽に期待 千田社長 かんぽ生命×アフラック×日本郵便
かんぽ生命・アフラック・日本郵便による「アクセラレーションプログラム2024」のプレゼンが11月8日、本社・前島ホールで開催された。冒頭、日本郵便の千田哲也社長は「我々の力だけでの成長は無理。若い力、外からの力とも一緒に進んでいきたい」と期待を寄せた。
飛翔の波動をスタートアップと共に
新規事業の創出や既存事業の進化を目的に、日本郵便は今年7月の「アクセラレーション・プログラム」で3社のスタートアップ企業を採択した。この日は、各社から協業状況について発表があり、郵政事業の未来を先取りする新ビジネスを日本郵便の役員が賞賛した。
千田社長は「採択から4カ月がたって各部門で検討が進み、ご提案もいただいている。日本郵政グループもこれからどんどん変わっていかなければいけない。私をはじめ、役員の皆さんが主体的に動いていっていただきたい」と力説した。
ポスト充電!郵便局図書館!置き集荷!
【㈱Solar Power Painters(下山田力社長)】我々は塗れるものであれば、太陽電池にできる夢のようなインクを作っている。郵便ポストの活用として電源供給が可能かどうか基礎検証を実施した。発電や充電がどの程度できるか検証を重ね、EV車両の充電スポット等として展開を目指したい。
<五味儀裕執行役員>郵便ポストに電源が設置できれば、さまざまな可能性が広がってくる。脱電池で〝スマートポスト〟を実現することが具体的な視野に入ってきた。
【㈱Yondemy(笹沼颯太社長)】子どもの読書を支えようと、AIによる推薦図書の提案や全国の図書館と連動した蔵書検索等を実施。協業では①〝郵便局図書館〟として局内で本を借りられる②借りた本を家庭まで配達し、ポストや集荷での回収も本の管理やコストを含めて検討を進めている。
<砂山直輝執行役員>子どもが郵便局に本を借りに来ることで、来局理由が増えることは非常にありがたい。本を配達する機会を創出する効果もある。
【㈱ライナフ(滝沢潔社長)】通信で解錠するスマートロックの事業を展開し、設置物件数は1万3000棟を超えた。協業ではデジタルを活用した「置き集荷」を提案している。実現に向けて、①盗難などのリスク対策②事前決済システムの開発③コストダウンと新たな収益源などのハードルを越えていきたい。
<五味執行役員>デジタルによる差し出し・受け取りやすさが、宅配他社に水を開けられている状況。追い付くためにも、期日を前倒しして進めたい。