ラジオ体操の健康効果に関する共同研究結果発表

2024.12.06

 かんぽ生命は12月6日、東京都健康長寿医療センター(鳥羽研二理事長)、東京医科大学(宮澤啓介学長)、NPO法人全国ラジオ体操連盟(石﨑朔子会長)との「ラジオ体操の健康効果の検証に向けた共同研究」について、研究結果を発表した。同研究結果は疫学と社会医学の幅広いトピックを扱う国際誌「Journal of Epidemiology」に掲載された。

共同研究の目的

 ラジオ体操は、「いつでも、どこでも、誰でも」手軽に行えるだけでなく、関節や筋肉の柔軟性、バランス能力、下肢筋力、調整力、全身持久力など健康を維持するために必要な体力要素がバランスよく入っており、ラジオ体操の習慣化は、健康寿命の延伸に寄与すると考えられる。
 しかし、かんぽ生命が2024年8月に実施した一般消費者調査では、ラジオ体操の国内での認知率は88.2%と高い一方で、1週間に1回以上行っている方の割合は12.1%に留まることが分かった。
 上記を踏まえ、国民に医学的な検証結果に基づくラジオ体操の健康効果を知ってもらい、一人でも多くの方がラジオ体操を継続的・習慣的に行えるよう、今回の共同研究を実施した。

共同研究の方法


 ラジオ体操がフレイルまたはプレフレイルの高齢者の健康関連QoL・運動能力等に及ぼす効果をランダム化比較試験(介入期間12週間)により検証した。

共同研究の結果

 研究の結果、ラジオ体操の実践は、フレイルまたはプレフレイル高齢者の敏捷性/バランス、持久力の向上、運動を継続する自信の維持には有益であることが分かった。
 一方で、健康関連QoLの改善には12週間の実践では有意な差はみられなかった。詳細はJournalofEpidemiologyに掲載された論文を参照。
【論文全文】https://doi.org/10.2188/jea.JE20230317