第17回JP労組全国大会

2024.07.29

 JP労組は6月20・21日の両日、新潟市の朱鷺メッセで第17回定期全国大会を開催した。日本郵政グループの事業課題として、「『JPビジョン2025+』で示されたDXをはじめとする投資や人的資本経営の具体的な実行を会社に求め、その効果を検証する必要がある。人事諸制度の見直しも整合性を図り、JP労組の『将来ビジョン』の具現化を急ぐ」などの運動方針を明らかにした。

郵便局の利活用の協議を加速


 石川幸德中央執行委員長は「24春闘では、連合の集計結果では平均賃上げ率が定昇込みで『5.08%」という、これまでにない賃上げを勝ち取ることができた。しかし、物価上昇は著しく、実質賃金の引き上げが不可欠だ。25春闘では、さらなる引き上げに取り組む」と力強く呼びかけた。
 運動方針では、「深刻な人手不足に対し、本部はカムバック採用やリファラル採用制度の導入を実現するなど各種方策に柔軟に対応しているが、社会全体で労働力が不足する中、にわかに解消できる状況にはない。全国大会は22万540人の組織数で迎えたが、昨年大会比で5863人の減少。中央本部役員の削減や中間大会の簡素化に努めつつ、組合費の値上げについても避けて通れない課題だ」との方向性が示された。
 大会では、防災・減災の拠点を目指す郵便局舎の耐震性についても会社に要求書を提出し、地域のお客さまと、働く組合員の安心のよりどころとなる郵便局づくりを求めていく方針も共有された。
 石川委員長は「危機的状況にある郵便局の現状を打開する方策が必要。郵便局を利活用することによって、地域の利便性を高めていくことに活路を見いだせる。国はもとより自治体、地域住民も交えた『郵便局の利活用に関する協議の場づくり』を各方面に働きかけ、全国郵便局長会(末武晃会長)と連携し、郵政民営化法見直しの必要性も広く理解されるよう世論形成を図っていく」と語り、次期参議院議員選挙で小沢雅仁参議院議員の擁立を決定したと報告した。