日本最古級の登録有形文化財

2023.09.05

 白亜に輝く局舎は、現役郵便局舎では日本最古級で文化庁の登録有形文化財となっている愛知県知多岡田簡易局(井上佐代局長)。1899(明治32)年に民家で郵便受取所として始まり、1902(同35)年に木造2階建てに新築された。

愛知県知多岡田簡易局 井上局長

 岡田地区は木綿の機織りが盛んで、昭和の最盛期には約3000人の女工さんでにぎわいを見せていた。この歴史ある地区の観光振興に励む井上局長は、愛知県簡易郵便局連合会副会長も務める。



 92(平成4)年に局舎を取り壊す話が出た際には、住民から建物の保存と営業再開を切望する声が上がり、93年7月に同局として業務を再開。これをきっかけに、94年に岡田街並保存会が結成されている。井上局長は「局舎の保存と地域の発展のため、娘(補助者の加藤麻美さん)と共に頑張っていきたい」と決意を燃やしている。