世界を舞台に 麻布台ヒルズ 森JPタワー 

2023.09.19

 逓信省貯金局から郵政本省、飯倉分館、麻布郵便局・東京支社へと移り変わる郵政事業と歩んだ地に11月24日、人生100年時代のウェルネス(より良く生きようとする生活)に向けた街、「麻布台ヒルズ」が誕生する。そびえ立つ3棟の超高層ビルのうち、日本一の高さを誇るのが「森JPタワー」(高さ約330㍍。地上64階、地下5階)。ヒルズ内には予防医療センターや日本最大規模のベンチャーキャピタルの拠点、インターナショナルスクール等々、国際都市間競争に勝つ東京の未来を描く緑豊かな住居や仕事場、ホテル、学びや食、遊びの場をコンパクトシティとして集結。麻布局も11月27日に移転・開局する予定だ。

健康・ウェルネス・サステナビリティな街を


 木々が大きく育ち、鳥や虫のさえずりが聞こえるヒルズの街は約2万4000平方㍍の豊かな緑に包まれる。全貌面積は約8.1㌶、延床面積約86万平方㍍、想定年間来場者数約3000万人。住宅戸数は約1400戸、約3500人が居住でき、オフィス総貸室面積は21万4500平方㍍、約2万人の就業を可能とする。

 8月8日の記者説明会で、森ビルの辻慎吾社長は「都心に世界水準の住宅を数多く造ることができた。人間らしく生きるために、健康、ウェルネス、サステナビリティといった課題に食を通じてもアプローチする。慶應義塾大学予防医療センターと森ビルが開発した『ヒルズ未来予防医療・ウェルネス共同研究講座』は、病気の治療だけでなく、未然に防ぐ予防医学も含めて人生100年時代に病院だけでなく、暮らしの中で一人一人が健康になれる街をつくりたい」と展望した。
 また「日本初、最大規模のベンチャーキャピタルの拠点『Tokyo Venture Capital Hub』は計約70社が集まる。スタートアップの成長に欠かせないリスクマネー供給の拠点として、日本経済活性化の起爆剤となることを目指していく。子どもたちが国際都市間競争の時代に勝つ国際感覚を伸び伸びと学べる環境も創出したい」と意欲を示した。

森JPタワー高層からは東京タワーも低く見えた
 ヒルズ内には、創立34年で60カ国超の児童が学ぶインターナショナルスクール「ブリティッシュ・スクール・イン・東京」も開校し、幼児や初等教育科の約740人が通う。
 さらには、世界160以上の国・地域からアーティストが集う「森ビルデジタルアートミュージアム:エプソン チームラボボーダレス」が来年1月に移転・オープンする。