マイナンバーカード、スマホ搭載へ
デジタル庁に設置される有識者会議「デジタル社会構想会議」は4月25日、第7回目の会議をオンラインで開催した。その模様の一部を紹介する。
アンドロイドから開始 デジタル社会構想会議
冨安泰一郎デジタル庁戦略・組織グループ長 今後、マイナンバーカードの電子証明書の機能をスマートフォンに搭載することで、カードを近付けなくてもスマホをクリックすればマイナポータル機能を使え、本人確認ができるようスマホ内にカード機能を入れていく。
連休明けにアンドロイドからスタートする。ただ、どうしてもカードでの本人確認がトラストアンカー(ネット等で行われる 電子的な認証手続きのために置かれる基点)になっているため、1回は本人確認をさせていただき、カードを発行するところが出発点になるが、スマホでもさまざまできるようにしていきたい。
伊藤穰一㈱デジタルガレージ共同創業者 マイナンバーカードは非常に価値のある設計だと思う。ただし、カード番号の写真を撮られるとその二次元コードを持っていかれてしまうリスクが伴う。個人番号がカードの表面に出ないウォレット(電子マネーを管理するソフトウエア)にする形は有りだと思う。何も書いていないデジタルウォレットだ。
池田宜永宮崎県都城市長 都城市は原則全ての手続きをオンライン化する方針を掲げ、今、300以上の手続きをオンライン化している。さらに進めていきたい。先日、デジタル庁に尽力いただき、マイナポータルのオンライン申請にオンライン納付機能の実装を、市がファーストユーザーとしてサービスインさせていただいた。自治体としては生活者視点に立った小さな取り組みを積み重ね、市民の利便性向上を図っていきたい。
オンライン納付が可能になったことを受け、戸籍等の請求管理システムをベンダー(製造元、販売供給元)がオンライン納付に対応できるよう文言変更等を依頼したが、標準化対応でリソースがなく対応不可という回答があり、ゴム印を押している。
急速にデジタル化が進展していることによる一部のゆがみのような支障が生じないよう丁寧に事象を把握していただく必要があると思う。