生きる!地域と 徳島県 鳴門斎田局

2022.04.30

 お客さまが郵便局を訪れるたびに〝発見〟や〝楽しみ〟がある――。そんな取り組みを展開しているのが徳島県東部地区連絡会(向井秀行統括局長/鳴門木津)の鳴門斎田局(村越健治局長)だ。局内を斬新なPOPで彩り、手書きの「郵便局だより」を毎月発行、局のインスタグラムは約3800人のフォロワーを数える。このたび、本社主催の「防災ゆうストレージ」窓口ディスプレーコンテストでは、全国1129作品から「最優秀賞」(他に福井県福井種池局、福岡県蒲池局も受賞)に輝いた。

ディスプレー作品が「全国最優秀賞」


 れんが造りの局舎に足を踏み入れると、特大の飛沫防止シートに施された虎や年賀状の装飾が目に飛び込んでくる。壁際には、今回表彰となった「防災ゆうストレージ」のディスプレーが鎮座。大切な日用品を避難させるという商品のコンセプトを基に、専用ボックスの中にペーパークラフトで〝日常〟を作り上げ、来客者も興味津々の面持ちだ。

 村越局長は「POPに取り組み始めたのは3年前から。社員皆がアイデアを出してくれるので、全員の意見を組み合わせて作るようにしている。コミュニケーションが取れて局内が活発化することが一番。お客さまから『よう、こんなん作ったな』と話し掛けていただくきっかけにもなっている」と笑顔で話す。

 窓口カウンターに毎月掲出される「煉瓦の郵便局だより」は58号を数える。話題の飲食店や観光スポット、手作り料理など、その月の担当者が手書きで思い思いに作成。新入社員の提案で始まったもので、楽しみに来局するお客さまも多い。

インスタのフォロワーは3800人!

 一方、インスタでは多彩なお知らせ等を発信。全国にフォロワーが広がり、投稿に共感して沖縄県から訪れた人もいるほどだ。

 市との連携施策にも注力し、福祉施設で作られたマスクやニット帽などの無人販売を行い、使用済み電池の回収は十数年前から市内13局で実施している。
 さらに、局名の「斎田」が「(桜)咲いた」と同じ音で縁起が良いことから、受験シーズンには「合格祈願封筒」を受験生やご家族に配布するなどさまざまな工夫を凝らしており、各種施策は徳島新聞等でも紹介された。
 村越局長は「どうしたらお客さまが笑顔になるか、郵便局に足を運びたくなるだろうかと、社員と意見を出し合って考えるのはとても楽しい。今後も皆と知恵を出し合いながら取り組んでいきたい」と意欲満々だ。