ゆうちょ、投信デジタル申込手数料無料に

2022.03.03

 ゆうちょ銀行は1月11日から、デジタルチャネルから投資信託を申し込む際の購入手数料を無料とした。ゆうちょダイレクトは同日から、ゆうちょ通帳アプリは始まり次第リリースする。
ゆうちょはこれまでも、つみたてNISA対象商品の購入手数料を無料としてきたが、今般、20~30代の若年層のネットでの申し込みが増えてきた時代の流れに鑑み、資産形成を一層しやすい環境を提供するため、手数料無料に踏み切った。

資産形成の裾野拡大を目指す

 ゆうちょ銀行投資信託事業部は「日中、リアルな窓口で取引する時間を確保するのが難しい方もお気軽に利用できる環境を整えたかった。資産形成の裾野拡大を目指したい。商品を販売した際の社員の評価は、アフターフォロー含めて総合的に評価している。その意味で、ゆうちょダイレクトなどデジタルチャネルで取引されたお客さまに対しても、どうフォローしていくかを多角的に評価するため、その意味でデジタルでも変わらない」と説明した。
 すでに窓口から申し込んだ投資信託自動積立は手数料無料の対象外となるため、デジタルチャネルでの取引を希望する場合は、投信自動積立契約を廃止した上で、デジタルチャネルで申し込む必要がある。
 金融庁の「投資信託の販売額・預かり資産残高の推移」データを見ると、ネット系が2016(平成28)年以降安定的に増加傾向にある。金融庁は「貯金は低い利率のため、将来の資産の足しにはなりにくい。分散して投資をすれば長い目でみれば損をしにくいため、基本的な家計の在り方ではないかと道半ばではあるが、『貯蓄から資産形成へ』と言ってきた。郵便局、ゆうちょ銀行のホームページから『お客さま本位の業務運営に関する取り組み状況』を見ると、ここ数年は手堅い商売をされているとの印象を受ける」と話している。