孤立しても〝命〟守れる体制を 坂井防災大臣

2024.11.27

 坂井学防災大臣は11月1日の記者会見で、郵湧新報の「過疎地や集落が孤立しないための防災体制や、都市部も高齢者の一人暮らしが増える中での防災体制は」との質問に対し、「災害対応は経験や教訓を踏まえて、不断の見直しが重要。能登半島地震では、山がちな半島という地理的な制約、土砂崩壊等に伴う交通網の寸断といった厳しい状況において、広範囲かつ多数の集落の孤立が生じた。過疎地や集落の孤立が完全に起こらないようにするのは困難だが、国土強靱化等を通じて、孤立が起こらないように努力を進めたい。孤立が発生しても、命をつなぐ対策を進めることが重要だ」と述べた。

「防災庁の中身、組織の在り方が大事」

 また、「能登の課題や教訓等は、有識者を交えたワーキンググループで議論している。結果も踏まえ、南海トラフ地震、首都直下地震などの大規模災害の備えに万全を期してまいりたい。一人暮らしの高齢者の孤立対策は、お住まいの地域単位での備蓄や良好な避難所環境の確保が重要。今般取りまとめる経済対策も見据え、何ができるか検討し、具体的にしていく」と力を込めた。
 記者団から、同日立ち上がった防災庁設置準備室への質問が相次いだ。坂井大臣は「緊密に連携し、政府の災害対応体制の充実と強化を進めたい。防災庁の中身、組織の在り方が大事だと思う」と指摘した。