かんぽ生命 2024(令和6)年3月期決算

2024.07.08

 かんぽ生命の2024(令和6)年3月期決算は増収減益。今年1月に販売開始した一時払終身保険の好調を受け、個人保険の新契約年換算保険料は1168億円(前期比77.3%増)と増加。新契約件数は62万件(同100.1%増)と前期比で倍増した。(写真は谷垣社長㊨と宮澤仁司常務執行役)

堅調な決算、新契約件数が倍増

 新契約価値(新契約が将来的にもたらす利益を表す価値)は208億円と4年ぶりにプラスに転じ、保険料等収入は2兆4840億円と、9年ぶりに前期比で増加した。資産運用は、その他有価証券の含み損益が2兆4465億円(前期比1兆3499億円増)と民営化後、最高水準となった。
 連結経常利益は1611億円(同436億円増)を計上し、連結当期純利益は870億円(同105億円減)と業績予想(820億円)を上回った。株主還元では、24年度は前期比10円の増配となる1株当たり配当104円を見通すとともに、25年度も一層の還元を目指す。
 谷垣邦夫社長は「中計前半の21年度、22年度終了時点では想定以上に営業推進が低迷し、大変厳しい事業環境が続いていたが、23年度は堅調な決算に加え、さまざま前向きな兆しが表れており、かんぽ再生に向けた取り組みが着実に形になってきた」と述べた。