インタビュー 全国簡易郵便局連合会 稻垣仁文理事

2022.12.29

 今年6月の定期総会で新体制となった全国簡易郵便局連合会(山口博文会長/福島矢野目)。稻垣仁文理事(富山県・針原)に、簡易局が直面する課題や地域貢献の活動状況、簡易局の将来像などについて伺った。

初心忘れず地域のために

 ――受託者の拡大に向けた取り組みは。
 稻垣理事 富山県の簡易局数は2004(平成16)年の84局から62局(今年10月現在)と減少が続く。11月7日~12月4日にかけて、北陸支社(加納聡支社長)にご尽力いただき、求人誌(誌面およびウェブサイト)に北陸3県(富山・石川・福井)の受託者募集情報を掲載していただいた。
 後継者問題の解決には、手数料体系の見直しを含めた制度改正や処遇改善が必要だと思う。富山県簡連としても全簡連を通して制度改正の要望を会社に提出しているところだ。

 ――簡易局を受託したきっかけは。
 稻垣理事 祖父の代から郵便切手の販売所をしていた。父の代にJAに譲渡したが、その後JAが移転したため、地元に恩返しをとの思いで40年間勤めた医薬品業界を退職後に受託者に応募。自宅敷地内に局舎を建て、2009(平成21)年に開局した。

 ――地域貢献で取り組まれてきたことは。
 稻垣理事 学区や町内会、防犯協会の役員などを務めている。地域の方からは「局長さんに聞けば何でも教えてもらえる」と信頼をいただいている。初心を忘れることなく、何事にも一生懸命に取り組んでいく決意だ。