インタビュー 山口県周南市 藤井律子市長
2025.02.01
――周南市は郵便局でのオンライン診療として全国初の実装です。
藤井市長 医療機関がない和田地区へ医療を届けることが実現できたことに日本郵便の皆さまに感謝申し上げたい。
患者の方から「試すと案外面白かった」と感想もいただき、好評。ご高齢の方は、すでにかかりつけの町医者をお持ちで、デジタルが苦手で戸惑いもあるようだが、来年度からは対面診療回数や健康相談、予防接種等も増やし、診療所の利用を広げていきたい。
郵便局は一緒に市民を守る〝仲間〟
――費用はどうされているのですか。
藤井市長 パソコン調達や診療所賃借料等の運営経費は「へき地医療拠点病院運営事業」等の補助金を活用した。
補助金の活用に当たっては、自見はなこ先生(前地方創生担当大臣)をはじめ、へき地拠点病院の県立総合医療センター、山口県などのご尽力をいただき、今回の和田巡回診療所での巡回・オンライン診療に活用できたことで、総体的に市の負担を若干にとどめることができた。
――今後の展望をお話ください。
藤井市長 郵便局は地元の方と顔の見える関係を築かれ、市民の方も安心。郵便局の皆さまには、マイナンバーカード関連やコロナワクチン接種予約等々、多方面で協力いただき、一緒に市民を守る仲間だ。
急速に患者数が増えない理由は、和田地区は過疎地とはいえまだまだ利便性が良い。市内にはもっと交通が厳しい地域も多いが、郵便局までなら通える方はたくさんいらっしゃる。進むことを期待します。