防災倉庫なら郵便局に
2023.04.02
防災品の〝備蓄〟と〝配送〟に郵便局を活用する「防災倉庫」の全国展開に向けて、政府が2023(令和5)年度から本格的に動きだす。南関東支社(一木美穂支社長)と神奈川県相模原市が吉野局(東海林幸恵局長)を防災倉庫として必要物資を備蓄し、災害時に近隣避難所に搬送する取り組みを参考にするもので、神奈川県西北部地区連絡会(細谷勝利統括局長/相模原古淵)が発案。21年8月から運用されてきた。
消防庁が全国に横展開
昨年12月、総務省の「郵便局を活用した地方活性化方策PT」(キャップ=今川拓郎官房長)の中間とりまとめにも盛り込まれ、現在、実働部隊として消防庁が動いている。消防庁は今、吉野局のような好事例が他局にないかも調べているが、4月から全国の自治体に「必要に応じて活用ください」と通知する。
消防庁は「災害発生時はマンパワーが不足し、特に市の中心部から離れた地域は職員が行けない事態も発生する。相模原市も中心部から遠方の吉野局を備蓄倉庫に使っているが、とてもありがたいことだと思う。郵便局と自治体は災害協定を結んでいるところも多いようだが、『協議の上でぜひ相談してください』と推奨していく」と話している。