かんぽ生命 2022年3月期中間決算
かんぽ生命の中間決算は減収減益。個人保険の新契約年換算保険料は229億円(前年同期比52.2%増)と増加したものの、募集品質問題発生前の2019(平成31)年の同期比では87.6%減となった。
新契約年換算保険料増加
第三分野の新契約年換算保険料は10億円(同46.0%増)と3億円増加したが、募集品質問題発生前の水準には戻っていない。
事業費は日本郵便への委託手数料等の減少を主因に1922億円(同39億円減)と減少。連結経常利益は1838億円(同211億円増)を計上した。
保有契約の減少等に伴い、保険関係損益が1585億円(同378億円減)と減少し、基礎利益は2172億円(同93億円減)となったが、キャピタル損益が36億円(同627億円増)と改善したこと等が主因。第1四半期と同様の動きが継続している。
資産運用は、金銭の信託運用損益が、今年度は益に転じたため、含み益が増加した。総資産に対する公社債の占有率は69.5%、収益追求資産は11兆3868億円(前期末比2056億円増)で占有率は16.7%。中期経営計画(2021~25年度)では18~20%を目指している。
連結中間純利益は805億円(前年同期比131億円減)を計上。期末予想の1180億円に対する進捗率は68.3%。2022年3月期の普通配当については1株当たり90円を予定し、1株当たり45円の中間配当を行う。
EV(エンベディッド・バリュー)は3兆7914億円(前期末比2347億円減)と減少したが、保有契約価値は株価の上昇等で1兆7122億円(同628億円増)と増加した。
かんぽ生命の宮澤仁司執行役は「日本郵便のコンサルタント社員約1万2000人の出向と623拠点への集約は予定通り進める。現場の社員には勉強会などを通し、自信を持ってお客さまにご提案できる環境整備を行う」と方針を示した。