全国初! 郵便局でワクチン予約開始 石川県小松市内10局

2021.10.22

 北陸支社(加納聡支社長)の加賀南部地区連絡会(新谷真志統括局長/川北)は9月27日、石川県小松市(宮橋勝栄市長)内10局で自治体を代行し、「コロナワクチン接種の予約受付業務」をスタートした。郵便局として全国初の取り組み。10局では局員がワクチン接種の予約・変更・キャンセルを入力するなどの市の業務を代行する。デジタルが苦手な住民も取り残さない拠点としての郵便局モデルは、第3回ブースター接種を背景に全国に広がりそうだ。

新谷統括局長「デジタル難民をフォロー」

宮橋 小松市長「ブースター接種を見据えた締結」

 2018(平成30)年に小松市と包括連携協定を締結した10局窓口には、昨年11月から市の電子申請パソコンが設置され、各種窓口サービスを市民が直接入力する形で受け付けていた。その一環として、ワクチン接種の予約も可能だったが、パソコンが苦手な住民は申し込みにくいなどの課題が浮上。10局ではこれまで約350件の申請申し出があったが、申請の際には局員にパソコンの操作説明を求める高齢者が多かった。
 今回、「新型コロナワクチン接種予約受付業務の受託」を市と10局が締結したことで、正式に局員による入力代行が可能となった。
 新谷統括局長は「地域に根付いた局が市と新たな記念すべき締結式を迎え、本当にうれしい。市と連携して、デジタル難民の方々をフォローし、社会基盤を作る第一歩になった。全国初の試みで、市を中心に全国に発信できることを切にお願いしたい。きょうは本当に全てが始まったところ」と意気込みを語った。

 宮橋市長は「65歳以上の高齢者はデジタルに少し疎い方や、市役所まで来るのが大変という方もいる。包括連携の一環としてワクチン接種予約受付は大変好評を頂いているが、第3回のブースター接種を見据えている。市の窓口だけではできないことは多い。パートナーシップの中で多様な窓口を築き、地元・地域に根差した行政サービスを展開してまいりたい」と感謝を述べた。
 ワクチン予約は小松、安宅、国府、小松軽海、小松今江、小松本江、御幸、月津、金野、那谷の10局が受け付けている。