UPU150年、日本〝世界最高〟のネットワーク

2025.01.05

 創立150周年を迎えたUPU(万国郵便連合)が、創立記念日の10月9日にスイス・ベルンで記念式典を開催し、同日に郵便業務品質水準表彰式を行った(写真=総務省提供)。日本はスイス、ドイツ、米国、フランス、オランダ、オーストラリアと共に3年連続「世界最高水準」と表彰された。総務省郵政行政部国際企画室の青木勇司室長は「ネットワークの接続性や郵便・物流の競争力、危機管理能力が総合的に評価され続けている日本郵便は素晴らしい」と強調する。

総務省郵政行政部 青木勇司国際企画室長


 ――郵便の品質の良さとは。

 青木室長 送った郵便物が期限内に相手先にしっかりと届き、無くなった場合のフォローアップの体制の整備等だ。途上国の場合、届くまで時間がかかる。国によっては中身を開けられているかもしれない国すらある。通信の秘密が厳守されていることも日本の郵便の品質が良さ。
 日本は島国で、小さな島も多い中、どこに住もうとも公平にユニバーサルサービスとして届けられている素晴らしい郵便・郵便局のネットワークだ。能登半島地震でも一時的には止めざるを得なかった郵便が、優先的に復旧されたきめ細やかさも評価されていると思う。

 ――早期に信書を守り届ける以外で評価の観点はありますか。
 青木室長 世界の潮流はSDGsの一環で環境問題対応も問われている。郵便はバイクや車を使いCO2を排出するため、日本郵便はかなりEV車導入や水素ガスを意識されていると思う。
 セキュリティー対策もしかり。近年、ベトナム郵便がサイバー攻撃によりサービス停止期間があった。郵便も標的にされるため、目時政彦UPU事務局長はサイバーセキュリティーも焦点に考えられている。