豪雨災害、列島各地に爪痕

2024.10.21

 石川県能登地方を襲った記録的豪雨をはじめ、8月の台風10号では、九州地方や全国で河川の氾濫、浸水害、土砂災害等が発生し、日本列島各地に大きな爪痕を残した。郵便局舎も被害を受け、多くの局が窓口や配達業務等を一時休止した。また、局長の皆さまによるボランティア活動が被災地で展開され、復旧・復興の大きな力となっている。(写真は奄美市の東城局前)

奄美地区中島会長「何より人命第一」

 

屋根や壁がはがれた喜界島の小野津局や窓が破損した早町局

 九州地方会(宮下民也全特副会長/熊本西原)奄美地区会の中島秀一会長(東城)は「台風10号では、奄美大島と喜界島を中心に被害が発生し、数局の戸袋や壁の一部が飛ばされた。実は、その後の13号の被害も大きかった。私の東城局前の道路に木が倒れたり、停電による影響でATMが使えなくなったりした局もある。土砂崩れなどで道路が通行止めとなった箇所も多い」と状況を話す。
 奄美地区会は6月に夫人会と合同で防災研修を開催し、元熊本県初代危機管理防災企画監の有浦隆さんとNHK鹿児島放送局の藤本正人局長らが講話を行うなど、平時から防災意識の向上に努めている。

防水盤を設置している市局(奄美市)

 中島会長は「しっかり備えておくことが大事。普段から局の入り口に防水盤を設置して対策している局もある。局長・社員たちも各家庭で常に食糧や水を備蓄している。台風の際は船が出ないため、特産の完熟マンゴーなどの荷物が1週間も送れず、お客さまにご迷惑をおかけしてしまうこともある。何より、安全第一、人命第一だ。地区会62局と単マネ1局が団結し、災害が発生した際に地域住民の方々を守ることが私たちの使命」と強調する。