ニューレジリエンスフォーラム 「国民の命と生活を守る武道館1万人大会」恵寿総合病院 神野正博理事長②
2024.10.14
私たちは2007(平成19)年の能登半島地震で1回被災している。その時も今回ほどではなかったが、建物等が損壊している部分があった。また、11年の東日本大震災では、被災地の医療仲間に、たくさんヒアリングを行った。
水は二重化、あらゆる関係者と防災協定
まず建物。新しい建物は免震建築にして、しかも海のそばにあるので、液状化対策をやる。それから水は二重化する。水道と井戸水だ。井戸水は普段から水質検査を行って、飲めるかどうかを確認していた。今回、私たちの病院に水道水が来たのは3月1日。2カ月間、私たちは井戸水で医療を守った。
電気は2回線受電。避難路として屋上ヘリポートも造った。「防災協定」を医療関係者・物流・薬品・エネルギーといったところと結んだ。また、私どもが持っている関連施設で、福祉避難所が造れるようにしておいた。
救急外来に来られて、普通であれば点滴1本をして帰ってくださいという患者さんでも、避難所に帰れないという方がいらっしゃる。でも病院に入院してしまうと救急患者を受けられないことになる。そこで私たちは40床の福祉避難所をすぐに造って移動していただき、安心を提供した。