幅広く社会貢献プラットフォームを 日本郵便G×セイノーG 国際物流総合展

2024.10.07

 「国際物流総合展2024」が9月10日~13日、東京ビッグサイトで盛大に開催された。11日には今年5月に幹線輸送の共同運行で業務提携した日本郵便グループとセイノーグループが「次世代共同物流構想~フィジカルインターネットの実現に向けて」と題する熱気あふれるパネルディスカッションを行った。両グループは多くの物流関係者が共有できるプラットフォーム構想へあふれる思いを交わすのみならず、物流業界の垣根を越えた社会を支えるインフラづくりに向けて、幅広く行政や企業との共創を展望した。

物流の垣根越えた共創拡大も


(左から)仲谷部長、行木執行役員、平井執行役員、伊藤部長

 両グループは2月からトライアルを重ね、現在11区間で共同運行を実施。今後は荷物の運送状況などのデジタル連携も視野に入れ、2025(令和7)年度をめどに長距離路線の共同輸送も開始する予定だ。パネルディスカッションは、日本郵便の行木司執行役員、仲谷重則郵便・物流ネットワーク部長、西濃運輸の平井克昌執行役員、伊藤友昭営業部長が登壇し、司会を㈱ローランド・ベルガーパートナーの小野塚征志氏が務めた。

経産省・国交省とも情報連携


司会の小野塚氏

 行木日本郵便執行役員 企業の垣根を越えた〝共創〟が重要。日本郵便の共創プラットフォームと西濃さまのオープン・パブリック・プラットフォームは同じ方向を向いている。両者で、誰もが参加可能なプラットフォームの仕組みを創っていきたい。
 平井西濃運輸執行役員 西濃運輸の〝オープン〟に、との思いが日本郵便さまの考え方と一致。共創をきっかけに「標準インフラ」を構築したい。物流業界にとどまらない、新しく何かを動き出せる取り組みも考えられる。
 仲谷日本郵便部長 西濃さまとの取り組みは、経済産業省や国土交通省などとも連携し、6月の『フィジカルインターネット実現会議』で取り上げられた。
 伊藤西濃運輸部長 取り扱うモノが異なる課題はクリアできた。これからは、荷物の輸送情報の連携が最大の課題となってくる。
 ◇ ◇ ◇
 日本郵便の出展ブースで丹羽重勝国際物流事業部長は「日本郵便がいかに物流に力を入れているかを知っていただく機会」と意欲を示した。