郵便料金改定へ

2024.07.16

 郵便サービスの安定的な提供の維持へ、日本郵便は10月1日から郵便料金を改定する。定形郵便物は1994(平成6)年以来、約30年ぶりの改定で、30%程度の引き上げとなる。デジタル化の進展などによる郵便物数の減少や、人件費・燃料費の上昇、物価高騰に伴う営業費用の増加等が主因。

郵便ユニバーサルサービスの安定的維持へ

 定形郵便物は現在、25㌘以下は84円、50㌘以下は94円だが、今回50㌘まで同一料金の110円とする。差し出しの際、25㌘を超えるかどうかを気にする不便は解消される。
 はがきは63円から85円に改定。特定封筒郵便物はお客さま利便の観点から15%程度の改定率となり、レターパックライトは370円から430円。速達は250㌘までは260円を300円とする。
 第三種・第四種郵便物は公共的な意義を有するため、料金を据え置く。書留も昨年10月に料金改定を行ったことから、今回は据え置く。新料額の普通切手の発行は9月2日から販売。旧料額のはがきやレターパックなどは、差額分の郵便切手を貼って利用できる。
 6月13日の記者会見で斎藤貴執行役員は「郵便事業の営業損益は2023(令和5)年度はマイナス211億円と民営化後初の赤字を計上。郵便ユニバーサルサービスを安定的に維持し、サービス提供のために料金改定をお願いしたい」と説明した。