長谷川議員 マイナ交付で国会質問

2023.06.16

 長谷川英晴参議院議員は5月12日の「地方創生及びデジタル社会の形成等に関する特別委員会」で、「マイナンバー法改正と同時に成立する改正郵便局事務取扱法(6月2日に成立)では『市町村から指定された郵便局でカードの交付申請の受け付け等ができるようにする』とあるが、その際に市町村への財政支援等々を伺いたい」とただした。質問に対し、総務省自治行政局の三橋一彦行政課長が「郵便局と市町村との委託契約に基づく委託料が支払われる。市町村で適切に予算措置を講じていただく必要が出てくる。新たな事務に係る支援を現時点で具体的に申し上げることは困難だが、今後、郵便局でのカードの交付申請等を促進するための必要な対応を行う」と財政措置を検討する意向を表明した。

自治体へ財政支援検討の答え引き出す

 長谷川議員 郵便局事務取扱法の改正は、地域で身近な郵便局でマイナンバーカード申請を受け付け、後日、自宅等で郵送により受け取ることができるもので、国民利便性の向上とカードのさらなる普及につながる。そうした中、本日、日本経済新聞の記事に掲載された郵便局の統廃合により全国一律提供のサービスに影響が出ないのかを危惧する。法改正の背景と大臣が描く便利さを実感できる社会とは何かをお聞かせ願いたい。

 河野太郎デジタル大臣 今回の法改正で社会保障制度、税制や災害分野以外でもマイナンバー利用を促進できる。昨日からはマイナカードの機能をアンドロイドのスマートフォンに搭載できるようになった。
 さまざまな行政手続きをスマホ一つでできる。行かない市役所、書かない窓口を目指し、国民の利便性向上と行政効率化をさらに進めたい。

 長谷川議員  郵便局でのマイナカードの交付申請に関わる市町村の財政支援を伺いたい。改正法の中にカードの普及、利用促進があり、市町村から指定された郵便局でカード交付申請の受け付け等ができるようにするとあるが、改正後の郵便局でのマイナカード交付申請について、市町村への財政支援等々に関して伺いたい。

 三橋行政課長 マイナカードは対面やオンラインで安全・確実に本人確認を行うためのツールで、成り済まし等による不正取得を防ぐために、申請時または交付時に市区町村の職員による厳格な本人確認を経て交付することを原則としている。
 改正案は、市町村が指定する郵便局と市町村とをビデオ会議システムを用いてオンラインでつなぎ、郵便局で本人確認が可能となる交付申請受け付けを行えるようにし、交付申請者の利便性の向上等に資する。郵便局のカード交付申請受け付け等の新たな事務に要する経費は、郵便局と市町村との委託契約に基づく委託料が支払われる。市町村で適切に予算措置を講じていただく必要が出てくる。
 総務省は、郵便局に委託できる事務のうち、電子証明書の発行・更新等に係る事務委託に要する市町村の経費をマイナカード交付事務費補助金により、財政支援を講じてきた。
 今回の新たな事務に係る支援を現時点で具体的に申し上げることは困難だが、今後、郵便局でのカードの交付申請等を促進するための必要な対応を行う。