日本郵便 2023(令和5)年3月期 第1四半期決算

2022.09.09

 日本郵便の第1四半期決算は減収減益。営業収益は8535億円(前年同期比5.4%減)の減収(為替影響による163億円増を含む)となり、営業利益は郵便局窓口事業が新しいかんぽ営業体制への移行に伴う人件費減等で増益を確保したものの、郵便・物流事業と国際物流事業の減益により、267億円(同27.4%減)、純利益は297億円(同9.0%減)となった。

荷物、減少が継続

〇郵便・物流
 郵便・物流事業の取扱数量は総計で同2.5%減。郵便は同2.5%減、ゆうメールは同1.7%減。ゆうパック(ゆうパケット含む)は厳しい環境下で同5.7%減(ゆうパケットは同7.3%減)と減少が継続。
 営業収益は荷物同72億円減、切手・はがき販売収入38億円減、普通郵便同33億円減、国際郵便同31億円減となった一方で、2022(令和4)年3月期第2四半期から新たに連結対象となった子会社の影響により64億円増を計上したものの、営業収益は4750億円(同2.8%減)となった。営業費用は同28億円増(同0.6%増)、営業利益は39億円(同80.5%減)を計上した。

〇郵便局窓口
 郵便局窓口事業は減収増益。営業収益は受託手数料が三事業で同179億円減(保険手数料同136億円減、銀行手数料同37億円減、郵便手数料同5億円減)と減少幅が広がり、2696億円(同5.8%減)となった。
 新しいかんぽ営業体制移行に伴う人件費大幅減等による営業費用の減(同260億円減/同9.5%減)を主因に、営業利益207億円(同82.9%増)を生み出した。

〇国際物流
 国際物流事業は減収減益。フォワーディング事業(貿易事務や輸送手配に付随して発生する専門業務)の貨物需要増の増収は続くが、2021年8月のエクスプレス事業(速達便や貨物輸送サービス)譲渡に伴う収益剥落の影響で営業収益は17億5000万豪㌦(同18.5%減)となった。営業費用もエクスプレス事業の費用剥落等により減少したものの減収を打ち返すまでに至らず、営業損益は4400万豪㌦(同42.8%減)の利益となった。