東住吉長居公園東局、地元企業等と店頭販売

2022.06.29

 大阪市東部地区連絡会(川田隆義統括局長/東成深江橋)の東住吉長居公園東局(中西裕希恵局長)はこれまで、地元企業等と協働してさまざまな地方創生の取り組みを精力的に推進してきた。その一端を中西局長に伺った。

学生巻き込む産学連携で「防災食」も

 昨年、第1弾として取り組んだのが、㈱米匠庵の免疫力を高めるという伝統野菜・難波ねぎを使った「難波ねぎごはん・スープ」の店頭販売の実施。これは、「大阪難波葱普及委員会」の難波りんご代表が昨年寄付を募り、医療従事者にセットで1万食を寄贈した取り組みに感銘を受けたことがきっかけだという。
 その後も大阪市漁業協同組合の大阪産マイワシの缶詰「大阪オイルサーディン」など、地元産の商品の販売を支援してきた。

 中でも、力を入れているのが地域企業と学生の橋渡しとなる「産学連携」の取り組みだ。昨年、JA大阪市と幸南食糧㈱、四天王寺大学短期大学部の連携で商品化した、レトルトの「大阪生まれのトレビスリゾット」の無人販売を実施。中西局長は大学のゼミにも参加し、学生たちの声に耳を傾けた。
 また、老舗の島野珈琲㈱と大阪城南女子短期大学のコラボで、コーヒーが嫌いな女子でも好きになる「ファーストコーヒー」の無人販売に尽力したほか、NPO法人ニード・ユーと大阪芸術大学による、南海トラフ地震対策の「おいしい地産地消の防災食」にも取り組んでいる。
 中西局長は「学生たちは企画やデザイン、ネーミングなどに携わり、6次産業化の新しい力となっている。学生の知恵を生かすことで、若い方が郵便局に足を運ぶきっかけにもなる」と意欲を示す。さらに、地域の障がい者支援についても何かお役に立てないかと積極的に行動している。
 人と企業等を結ぶ、ぬくもりのある「地域ビジネス」は、郵便局の存在価値を高める一助となり、さらに広がりを見せていきそうだ。
 中西局長は「局長たちの地域愛と実行力、そして社員さんの理解と協力の上で、地域ビジネスづくりの芽を育てる会社と地区の協力支援体制が大事。私も自局の社員に一番感謝している」と熱く語る。