生活動線に即す最適配置へ まちづくりと共創できる郵便局に
住民の生活動線に即した最適配置へ、自治体や地元企業、あらゆる団体と連携して地域課題を解決しながらまちづくりの核となる郵便局ネットワークづくりが強化されている。3月・4月には、集客のある場所に関東支社(武部繁樹支社長)のイオンモール甲府昭和内局(池本伊左男局長)や東海支社(中井克紀支社長)の豊川八幡局(大村卓局長)が新規開局された。
津波で全壊の陸前高田局が再開
東北支社(小野木喜惠子支社長)は4月18日、東日本大震災の津波で建物が全壊し、仮設店舗で業務を続けていた陸前高田局(及川裕昭局長)の移転・再開を果たした。新局舎は、「アバッセたかた」等がある市の中心部に再建。
及川局長は「地域の皆さまに一層お役に立てるように、社員と共に頑張りたい」と意欲を示した。岩手県内で被災した49局のうち、43局が再開。統合等を踏まえ、残り1局で完了する。
四国支社(安達章支社長)は同日、徳島県内にある佐那河内局(尾崎智之局長)を佐那河内村役場の新庁舎1階エントランスホールに移転・開局した。行政手続きなどのついでの際に郵便局も利用でき、村民の利便性が大きく高まった。
役場本庁舎への郵便局入居は支社として高知県安田町に続く2件目(支所は除く)。近年、村が進める移住定住施策を通じて、自然環境や地域コミュニティーに魅力を感じた子育て世代の移住が増加している地域だ。
安達支社長は「日本郵便では、郵便局の局舎が耐震不足等で移転が必要な場合は、集客力のある場所への移転を進めている。岩城福治村長は1次産業が盛んな地域を活性化したいとの強い思いを持たれているが、日本郵便としても特産品のゆず等をゆうパックで送っていただくことにより、地域活性化のお手伝いができればと考えている。また、JR須崎駅、丸亀駅の構内にも郵便局を設置しており、現在は郵便局業務のみ行っているが、今後は駅の業務も含めJR四国様とも協業を模索し、インフラ拠点として地域に貢献していきたい」と語る。
同支社は3月22日にも松山古川局(村井貴子局長)を「まつやま椿郵便局」と改称し、移転・開局した。局舎の内装の所々に木が使われたデザインは、村井局長が支社と相談して選んだ。局舎の外観にも椿の花模様。村井局長は「広くなった駐車場がお客さまに喜ばれている」と話していた。
中国支社(茂木孝之支社長)は同日、山口県美祢市東町で老朽化していた絵堂局(田中純也局長)を赤郷交流センター内に移転・開局し、「赤郷郵便局」に改称した。市民と公民館が情報を共有しながらまちづくりを推進。新局舎は高齢者や車いすを使う市民に配慮し、座りながら話ができる「ローカウンター」を採用し、駐車場も拡大した。
美祢市洋司市長が喜びを述べ、茂木中国支社長は「にぎわいや憩いの場として重要な拠点内でお客さまに利用しやすくなれば幸い」とあいさつ。末武晃代表主幹統括局長も祝福に駆け付けた。
東海支社は同日、区画整理で人口が増加し明年春にイオンモール豊川がオープンする八幡地区に、愛知県豊川市内で35年ぶりの新設となった豊川八幡局を開局。大村局長は「笑顔と親切、丁寧に頑張りたい」と決意を表明。加藤正士副支社長、東三河地区連絡会の夏目修輔統括局長(当時)、東海地方会の林謙司専務理事らが出席した。
また、同日に岐阜県の外山局(水上昌彦局長)が新局舎を開局。本巣市の藤原勉市長も出席した。岐阜県中部地区連絡会(平工昌彦統括局長/岐阜南長森)は「地域をさらに守りたい」と感謝の意を表した。
先立つ3月14日、岐阜県下呂市の竹原局(進藤啓之祐局長)を移転・開局。山内登市長は「リニア駅のできる中津川市と下呂市を結ぶ濃飛横断道路開通など発展が期待される地域」と喜びを語った。
中井支社長は「お客さまに親しまれる郵便局になるよう日々努めたい」と強調。飛騨地区連絡会の櫻田正徳統括局長(荘川)は「地域への感謝の気持ちを常に」と語った。