前島密の精神を継承 墓前祭
2023.05.27
「縁の下の力持ちになることを厭うな」の精神で新しい日本を創り上げた〝郵便の父〟前島密翁の墓前祭が4月22日、神奈川県横須賀市の浄楽寺で4年ぶりに開催された。約200人の参列者は創業の原点に立ち返り、幅広く活躍した翁の功績に改めて思いをはせた。墓前祭継続に地道な努力を続ける主催者「日本文明の一大恩人前島密翁を称える会」(北風雄会長・吉﨑庄司名誉会長)や地元局長に感謝の意が表された。
縁の下から日本の夜明けを創造
横須賀市の上地克明市長(写真㊧)は「人と人とのつながりが希薄な時代に温かな手紙の価値が高まっている」と指摘。新潟県上越市の中川幹太市長(同㊨)は「翁の生涯の小説『ゆうびんの父』が全国に広がっている」と報告した。
日本郵政の一木美穂常務執行役は「前島翁の先進性は学ぶところが大きい。守るべきものは守り、変えるべきは変える。事業の志と強みを大切にする中で、新たな発展に向けた変革も重要。皆さまと力を合わせて地域が元気になる新しい価値を生み出せる共創プラットフォームを目指したい」と意欲を示した。
上越市の「郷土の偉人・前島密翁を顕彰する会」の滝沢一成会長は「生誕の地と終えんの地の絆を大切にしたい」と述べた。
午さん会では北風会長(写真㊧)が感謝を込めてあいさつ。公益財団法人通信文化協会の斎尾親徳前理事長(同㊨)は「信越支社(菊地元支社長)は新入社員に対して、前島記念館で創業精神に触れさせている」と語った。
南関東支社の山田亮太郎支社長は「お客さまのための事業との思いを大切に、お客さまに選ばれる事業として発展させたい」と強調。
早稲田大学横須賀三浦稲門会の諏訪英治会長は「前島翁は早稲田大学の前身、東京専門学校の第2代校長。会の継続が素晴らしい」と称えた。