ACSLがUPUに加盟

2023.02.27

 日本郵便とドローン開発を進めるACSL(鷲谷聡之社長)が1月16日、万国郵便連合(UPU、目時政彦事務局長)に加盟した。ドローン企業として世界で初めて。UPUは物流の動きが激しい中、より広い視野での改革をにらんだ「開放政策」を打ち出しているが、そうした背景を受けた加盟と思われる。
ACSLは2017(平成29)年に日本郵便と連携し、さまざまなドローンの実証実験を重ね、21(令和3)年に日本郵便、日本郵政キャピタルと資本・業務提携。昨年12月6日には生活にドローンが溶け込むレベル4解禁用の次世代新機種を記者団に披露している。

鷲谷社長「国際ドローン物流でも日本郵便の知見生かしたい」

 (以下、ACSLのHPに公開された鷲谷社長の発言を一部抜粋し、紹介)
 鷲谷社長 UPU加盟の意義は①これからできるルールをドローンが普及しやすいようなものとして作れる②地域や国の郵便事業体とのつながりを深め、事業に還元――の二つがある。
 ドローンはGPS座標で飛行するが、欧米的な通りに沿ったルート飛行よりも、日本的な区画概念の方がマッチするため、日本がリードすることに意義がある。国際ドローン物流においても、日本郵便の知見をグローバルスタンダードに生かしたい。
 自動運転など他の新技術を提供する企業と議論を整理する。社会実装のために必要な標準化に関与することは、産業を創るために不可欠なアクションだ。
 UPUは国際民間航空機関(ICAO)とも意見交換ができる立場。ACSLは上場企業としてグローバルでも責務を果たしたい。津波や台風の被害で困っている方にドローンで物資を届けることもやっていきたい。