国交省 まちづくりには〝学〟の力も
2022.09.02
国土交通省は7月28日、「スマートシティモデル事業等推進有識者委員会」(石田東生座長)の初会合を開催した。初会合では、実証で得られたさまざまな事例を資料で紹介。推進体制の一つに、「学術との連携」を挙げ、行政と地元大学等が包括的に連携することで、大学等に所属する他分野の専門家の知見も生かしたサービスの構築が可能となると指摘し、社会的意義のある新技術か否かも客観的な判断が可能になるとも強調している。(写真は地域のペンキ塗りで貢献する筑波大学の学生)
公・民・学が連携
例えば、茨城県つくば市が筑波大学や大学附属病院の協力体制を構築し、医療MaaS事業を行う事例や、産学民官で140団体以上が参加する高松市の「スマートシティたかまつ推進協議会」、市の都市・交通計画課と松山アーバンデザインセンターがデータを活用した都市計画分野で全面的な連携を図る「公・民・学によるまちづくり組織との連携」などを紹介。
大阪府河内長野市は官民連携の窓口となる部署を設置し、スマートシティに関して関西大学、大阪府立大学、大阪大学など複数の大学・研究室が連携して各事業を推進する。
資料にはないが、神奈川県横浜市の六角橋自治連合会は、大学・地域ケアプラザ(福祉保健拠点)と「歴史を作る『まち×学生プロジェクト』」を推進。神奈川大学中心に学生が積極的にまちづくりに参画。元全特理事の森勤氏が局長現役時代から自治会長(今春に交代)を兼務し、学生と共にまちづくりにまい進している。
神奈川大学の学生と森元全特理事(中央)