廃校舎等活用で若者とまちづくり

2022.07.19

 内閣府地方創生推進事務局は6月28日、岩手県紫波町、㈱吉本・オガール地方創生アカデミーと「新しい地域活性化モデルの構築に向けた連携協力協定」を締結した。深刻な人口減少と高齢化が進む中、廃校舎・校庭やデジタルを活用し、ビジネス実践を通じて地方創生を学ぶ「新しい教育の場」で、地方創生の人材育成や「新しい拠点とまちづくり」による産業創出に取り組み、若者も高齢者も全ての人が希望を持ち、居心地よく安心して暮らせるまちに再生する。

内閣府×紫波町×吉本・オガール

 ㈱オガール(岡崎正信社長)と吉本興業ホールディングス㈱(岡本昭彦社長)はビジネスを通じて地方創生を学ぶ教育の場として、実地と通信のハイブリッド型高校「吉本・オガール地方創生アカデミー」を創設し、地方創生リーダーを育成する「ノウルプロジェクト」を展開。
 今回、旧紫波町立長岡小学校の校舎や校庭を活用し、地域のリアルビジネスを通じて地方創生に必要な知識と職能を持つクリエーティブな人材育成を行い、地域産業の発展との循環を創出する。
 また、駅前町有地が10年以上未利用遊休地として放置されているため、観光ではない業態で地域外の人を集める集客装置として図書館や日本初のバレーボール専用体育館を整備し、民間施設が〝稼げる仕組み〟を作る。イメージはホテル、産直施設、飲食店、医療施設が共存。年間来訪者80万人、雇用者数200人以上の地域を目指していく。
 人材育成は、大阪の学校法人の通信制過程を活用したオンライン教育により、中山間地域でも実施。産業創出は、高校生がアカデミーと雇用契約を結び、農業、建築、飲食事業等のビジネスを実践し、職能を習得する。農業のリノベーションと地域資源を生かした新産業を創出する計画だ。