かんぽ生命第19回定時株主総会

2025.07.15

 6月18日に行われたかんぽ生命第19回定時株主総会において、谷垣邦夫取締役兼代表執行役社長(写真下)は「お客さまにクロスセル同意をいただかないまま、保険募集案内を行った事案を重く受け止め、お詫び申し上げる。組織風土改革や職場環境の整備を進めるとともに、デジタルを活用したサービスを向上させ、お客さま満足度の向上を目指す」と力を込めた。

郵便局ブランドの強み十分に発揮


 資産運用について、2025(令和7)年度の順ざやは過去最高の2000億円程度を見込んでおり、今年3月に締結した大和証券グループや三井物産とのオルタナティブ資産運用分野における資本業務提携を発展させ、資産運用力のさらなる強化に取り組む。
 株主からの「点呼問題への見解は」との質問に対し、大西徹取締役兼代表執行役副社長は「弊社は郵便局ブランドを生かし、郵便局ネットワークを通じたサービス提供が強み。その強みを十分に発揮するためにも、日本郵政グループ各社との緊密な連携を図る必要がある。点呼問題については回答する立場にはない」と答えた。
 「大和証券グループとの提携で、NISAなどはどうなるのか」との質問には、春名貴之専務執行役が「大和アセットマネジメントのNISA商品を一部郵便局やゆうちょ銀行店舗で取り扱うほか、持分法適用の範囲で弊社収益への取り込みも想定している」と回答した。
 「AIの活用は」との質問には、廣中恭明専務執行役が「AI技術をキャッチアップしつつ、お客さまへのサービス提供、業務効率化、コスト削減に活用していく」と意欲を示した。
 総会では新任を含む取締役11人が選任され、ライブ配信では総視聴数502回、同時最高視聴者数310人を記録。来場株主数は98人だった。